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鉄はなぜ磁石にくっつく? 磁石の中身を知る|なるほどなっとく 中学受験理科

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学習範囲が広く、難しいイメージがある理科の中学入試問題。難関校に多くの子どもを合格させてきたカリスマ講師・小川眞士さんが、子どもの理科力を育むためのヒントを伝えます。

入試理科では、理科的思考力が求められます。子どもの理科的思考力を養うためには、普段から身の回りのいろいろな事象に興味を持ち、その原因を理科的視点で捉える姿勢が大切です。今回は、身の回りのモノの中から「磁石」にフォーカスして、小川先生にお話いただきます。

磁石は、小さな磁石が集まってできている

入試の理科では、磁石の問題が出ることがありますが、磁石の仕組みをご存じでしょうか? 磁石の性質を持つ金属は限られていて、代表的なものが鉄です。ほかにもニッケルやコバルトなどがありますが、金や銀、銅やアルミなどは磁石の性質を持ちません。

理科の授業で扱う棒磁石もU磁石も鉄でできていますが、なぜ鉄が磁石の性質を持つのでしょう? 実は棒磁石やU磁石をどんどん細かくしていくと、磁石の性質を持った小さな磁石になります。この小さな磁石を「分子磁石」と言います。鉄の中にはこの分子磁石があるのです。

でも、身の回りの鉄、たとえば鉄棒は、ものをくっつけませんね。棒磁石も鉄棒も同じ鉄でできているのになぜでしょうか?

鉄に含まれる分子磁石は、通常はいろんな方向を向いています。鉄棒の鉄は、下図のような状態になっているのでN極もS極もなく、ほかの鉄などはくっつきません。

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小川眞士

小川眞士

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小川理科研究所(東京都豊島区)主宰。都内の中学校教諭を経て、四谷大塚進学教室理科講師に。開成や桜蔭の特別コースを約25年間担当、コース生28人全員が開成中学に合格した実績を持つ。教務主任や副室長も務めた。2009年4月に小川理科研究所を開設。主な著書に、『中学受験 理科のグラフ完全制覇』(ダイヤモンド社)、『これだけ理科』(森上教育研究所スキル研究会)、『カンペキ小学理科』(技術評論社)がある。

水溜 兼一(Playce)

  • この記事の著者

雑誌・新聞の編集・ライターを経て、現在は、通信教育企業のキュレーションサイトや大学案内のライティングなどを担当。