子供の集中力を育むうえで考えたい、3つの「間」とは? ―― 中学受験との向き合い方
学習効果を上げるには「この単元はある程度自信がついたから、今度は苦手な単元に取り組んでみよう」という意思を自発的に持ち、学習内容を決めることが大事です。戦略的に勉強を進めるためには、得意科目はもちろんのこと苦手科目にも逃げずに向き合う集中力が必要になります。今回は、集中力とはどんなものかを考え、次いでお子さんに集中力を発揮してもらうためのヒントを考えます。
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集中力を構成する「推進力」と「操縦力」
私たちが普段用いる「集中力」という言葉。この要素を私なりに分解してみると、「推進力」と「操縦力」の2つの要素に分けられると思います。車で喩えるならば、「エンジン」と「ハンドル」です。
「推進力」は文字通り、前に進む力ですが、その源泉になるのは「うれしい」とか「楽しい」といった快感です。これが駆動すると、まるで川の流れに乗るような感覚、いわゆるフロー状態になって、どんどん流れに乗って勉強に取り組んでいきたくなる、そんな気持ちになります。
もうひとつの「操縦力」は、今必要なことに集中しつつも、状況によって意識的に別のことに集中する力です。アクセルを踏みっぱなしにして、とにかく直進するのではなく、ときにはブレーキを踏んだり、ハンドルを切って方向転換したり。何かを成し遂げるためには、自分の目的がどこにあるのかを念頭に置いて、自分自身を操縦する力も求められます。
では、この「推進力」と「操縦力」で成り立つ集中力は、どのようにして育むことができるのでしょう。意識したいのは3つの「間」です。
「時間」「空間」「人間」の3つの間
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