学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小4算数/逆算】子どもに合った逆算の解き方を見つけよう|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2022年9月18日 有賀隆夫

保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。 算数編 杉本啓太先生有賀隆夫先生が担当します。
- 算数以外の3教科はこちら -

国語理科社会

髭之教育会代表の有賀隆夫です。

4年生の間に完璧にしておいてほしい単元に、「逆算」があります。

5年生以降は授業として学ぶことがない単元ということもあり、6年生になっても逆算をうまく解けない子供がたくさんいます。

今のうちに正確に解答を出せるようにしておきましょう。

ひき算とわり算がくせ者

まずは+、−、×、÷の性質を知ることが必要です。

このように、簡単な数字で4つの式を書かせます。

あとは指で隠して、その数字を出す式を答えさせましょう。

たとえば、このような式です。

2+□=5
□=5−2
□=3

4年生なら式を立てなくても「3」と即答できます。

ここで大事なのは解答ではなく、「どうやって3を導き出したか」ということです。

答えを出す過程をおざなりにして、直感的に答えを出している子は、複雑な逆算になると手も足も出なくなってしまいます。

逆算でわからない数字を出すにはどのような作業が必要か、ひとつひとつ確認してください。

確認を進めていくと、「ひき算、わり算」でつまずく子が出てきます。

「5−□=3。□の出し方は?」

「5−3で2!」

「じゃあ、□−2=3。□は?」

「3−2で1!……あれっ?」

ということが起きます。

同じひき算でも、最初の□と次の□とでは逆算のしかたが違うのに、どちらもひき算をしているわけです。

逆のパターンで、どちらもたし算してしまう子もいます。

いずれにしても直感的に計算していると、「式なんて同じことすればいいんでしょ」という先入観にとらわれてしまうのでしょう。

・たし算の逆算 → ひき算で出す
・かけ算の逆算 → わり算で出す

これに対して

・ひき算の逆算
→ たし算(最初の□を求める場合)、ひき算(後の□を求める場合)
・わり算の逆算
→ かけ算(最初の□を求める場合)、わり算(後の□を求める場合)

になります。

これが身についていないと、6年生になってからも同じミスを繰り返すので、4年生のうちに完璧に習得させておくことをおすすめします。

本人が理解しやすい方法を選ぶ

さて、複雑な逆算を整理する方法にも、さまざまな形があります。

結論を先に言いますが、「どのやり方でも正しい答えが出せればよい!」ということです。

逆算ってホント、苦手な子供が多いんですよね。

4年生のとき、適当に数字を探して答えを当てちゃってた子は、小数と分数が絡んでくると、まったく解けなくなります。

解答を出すための方法はどれでもいいので、簡単な数字を扱いながら手順を定着させましょう。

計算の順序のきまり

どのように解く場合にも、ひとつだけ重要なことがあります。

それは「計算の順序のきまり」です。

① ()、{}、〔〕などのかっこがあるときは、先にその中を計算する
② かけ算・わり算は、たし算・ひき算より先に計算する

複雑な逆算は「この順番を逆に計算する」ということになりますね。

では、逆算を解くときに、整理する方法をいくつかご紹介します。

逆算がうまく解けないようなら試してみてください。

例題

問題:
次の︎はいくつになりますか。
(︎×7-15)÷4=12

逆算を整理する方法①:計算の順序を線で表してつなぐ

まず、計算の順序通りに数字を線でつなぎます。

そして、つないだふたつの数字の逆算を順に出していきます。

赤い四角を下から順に出していくということです。これは塾のテキストによく出ていますね。

作業としては、

□÷4=12、□=48
□−15=48、□=63
□×7=63、□=9

となります。

逆算を整理する方法②:計算の順序を四角で囲んでいく

計算をする順に四角で囲み、大きな四角から逆算する方法です。

この場合なら、青い四角から考えて「□÷4=12、□=48」になり、青い四角の計算の答えが48になります。

同じように考えて、赤い四角が63。

そして最後に□=9が出ます。

逆算を整理する方法③:数学に近い考え方でひとつずつ式を変形させる

計算の順序が完璧に入っている子供は、この方法がやりやすいと思います。

式を書く量がやや多くなりますが、無理な量ではないので心配ありません。

また、数学を学んだ大人の目にはいちばんわかりやすいですね。ですから、教えやすいのではないでしょうか。

このほかにもいろいろな整理の方法があるので、4年生の間に自分に合ったやり方を見つけて、スラスラと解けるようにしておくと、6年生でとても楽ですよ。

※記事の内容は執筆時点のものです

有賀隆夫
この記事の著者
有賀隆夫 専門家・プロ

髭之教育会代表。東京の大手進学塾で17年間指導。その後校舎責任者を経て独立しプロ家庭教師として15年間、小学生国語・算数、中学生国語・数学、高校生現代文を教える。現在は家庭教師センター髭之教育会代表として、難関校から塾に通わない中学受験まで幅広く個人指導をしている。「せっかくだから考えよう」と「絶対にあきらめない」が指導理念。学習指導の枠を越えて子どものメンタルサポート、学習スケジュール、志望校選定まで子どもと保護者とともに中学受験の総合プロデュースをおこなっている。