中学受験ノウハウ 連載 親子のノリノリ試行錯誤で、子供は伸びる

不合格で落ち込んだ気持ちの立て直し方―― 親子のノリノリ試行錯誤で、子供は伸びる

専門家・プロ
2023年2月08日 菊池洋匡

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こんにちは。中学受験専門塾 伸学会代表の菊池です

2023年の中学受験が終了しました。

今年受験を迎えた保護者さんたち、お疲れさまでした。

嬉しい合格、悔しい不合格、それぞれたくさんあっただろうと思います。

中学受験では、第一志望に合格できる子は、データ上は3~4人に1人だそうです。

これは公立高校を受験する場合との大きな違いで、ご自身は中学受験経験が無い保護者さんたちが驚かれることです。

大多数の子は第一志望には合格できないのですから、中学受験をすると決めたら、同時に不合格になった場合の準備が必要になります。

もし我が子が不合格になって落ち込んでいたら、どうすれば助けになれるのでしょうか?

ちゃんと知識としてご存知の方は少ないのではないかと思います。

効果が無い、またはより状況が悪化してしまう典型的な方法は、「慰める」「遊びで気分転換させる(大人だったらお酒なども)」「そっとしておき、傷が癒えるのを待つ」といったものです。

これらは、やればやるほど一層気持ちが落ち込む傾向があることが知られています。

知らないとどれもやってしまいそうですよね。

そこで、今回の記事では「気持ちが落ち込んだときの正しい立て直し方」についてお伝えしようと思います。

今年受験を終え、不合格になって気持ちを引きずっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

そして、来年以降に受験を控えている方は、ぜひ覚えておいてくださいね。

失敗して落ち込んだときに何をすべきか

今回お伝えするのは、受験の不合格に限らず、ものごとに失敗したときに気持ちを立て直す方法として、様々な場面で活用できるものです。

事実を受け入れる

その方法は、まずは「事実を受け入れる」ことです。

起きた失敗と、そこから生じたネガティブな感情を受け止めましょう。

例えば「自分は受験に不合格になって落ち込んでいる」「明日の受験も不合格になるんじゃないかと不安になっている」といった事実をありのまま受け入れるということです。

気をつけなければいけないのは、「事実を受け入れる」ことは、「自分を責める」「後悔する」こととは違うということです。

想像しやすいことだと思いますが、自分を責める傾向がある人は気持ちが落ち込み続け、極端な場合は鬱病になるなど心の健康を害してしまいます。

ですから、子どもが自分を責めないように、「後悔」ではなく「反省」をできるように、上手く導いてあげましょう。

「事実を受け入れる」ことができずに、自分のネガティブな感情から目をそらしたり押し殺して平気なふりをしたりする子もいます。

具体的には、不合格になってもヘラヘラしているようなケースです。

それをすると、内心では余計に気持ちが落ち込むことになります。

そういう行動をする子は、十分な努力をしてこなかった自覚がある子であることが多いです。

もし我が子がそんな姿を見せたら、なぜちゃんと反省しないのかと腹立たしくなり、子どもを責めたくなるのではないでしょうか。

ですが、「責める」ことは効果的な解決策ではありません。

不合格になって落ち込んでいることを受け入れられないのはなぜだろうか?と考えてみてください。

よくあるのは、落ち込んだところを見せると「だから言ったでしょ!」というように責められると思って、防御反応として弱みを見せないようにしているケースです。

心の中では反省したり後悔したりしていながらも、それを見せるのは負けたような気がして悔しいという心理が働いているのかもしれません。

シンプルに、落ち込んだところを見せるのが恥ずかしいのかもしれません。

いずれにせよ、自分を守るための反応です。

ですから、子どもがしっかりとネガティブな感情を受け入れられるようにしてあげるために、心理的な安全性・安心感を与えてあげてください。

「責める」のとは逆のアプローチです。

失敗をポジティブに捉え直す

そして、次にするべきことが、失敗の良い側面を探して、ポジティブに捉え直すことです。

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菊池洋匡

菊池洋匡

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中学受験専門塾 伸学会代表。開成中学・高校・慶應義塾大学法学部法律学科を卒業。算数オリンピック銀メダリスト。大学生時代にアルバイトで塾講師をはじめ、情熱を持って取り組むうちに、子供たちの成績を上げるだけでなく、勉強を楽しむ気持ちや困難を乗り越え成長していくマインドを育てる方法を確立。その後、15年の塾講師生活で生徒と保護者に「勉強には正しいやり方がある」ということを一貫して伝え続ける。著書に『小学生の勉強は習慣が9割 自分から机に向かえる子になる科学的に正しいメソッド』(SBクリエイティブ)『「やる気」を科学的に分析してわかった 小学生の子が勉強にハマる方法』(秦一生氏との共著、実務教育出版)『「記憶」を科学的に分析してわかった 小学生の子の成績に最短で直結する勉強法』(実務教育出版)。

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