学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小5算数/規則性・倍数】「増える数」に注目して等差数列として捉えよう|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2023年4月18日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは、杉本です。

今回のテーマは、倍数と規則性

すきまをあけながら長方形の紙を貼っていく問題」を例にとり、図の描き方と、計算のコツを解説します。

「どのような変化が起こるか」に注目しよう

倍数の単元には、「長方形の紙を貼って正方形をつくる」といった問題があります。

このタイプの問題について、私は「ひとつずつ数を増やしたときに、どのような変化が起きるか」に注目するように指導することが多いです。

次のような応用問題では、この解法が特に有効ですね。

  • すきまをあけて貼っていく問題
  • 重ねながら貼っていく問題

 

「正方形の一辺の長さがどのような数になるか」を覚えている子もいますが、結果だけ丸覚えしてしまっている場合には注意が必要です。

過程を理解していないと、「たてと横のすきまの長さが異なる」など、設定を少し変えた応用問題に対応できない場合があるからです。「紙と紙のすきまをあける問題」と「紙と紙を重ねながら貼っていく問題」を混同してしまう場合もあるでしょう。

こうしたミスをしないためにも、まずは「紙をひとつ増やすと辺の長さはどのように変わるか?」に注目するのがおすすめ。最初の数枚分については図を描いて確認していきましょう。

例題

基本的な問題をもとに、「紙をひとつ増やすと辺の長さはどう変わるか」に注目する解法について解説します。

 

「正方形をつくる」ということは、たての長さと横の長さが同じになると読み替えることができます。

そこで紙を1枚ずつ増やしたとき、

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。