学習 連載 中学受験のツボ[社会編]

【小6社会/農業】江戸時代までの農業の歴史|中学受験のツボ[社会編]

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2023年4月30日 池田良輔

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語算数理科

今回は「分野別の歴史」のうち、古い時代の農業史についてお伝えします。

この分野の流れをしっかりつかむことで、ほかの分野とのつながりも捉えやすくなりますよ。

農業技術が進展していった

「租・調・庸」という税制に見られるように、平安時代末くらいまでは稲作中心で、それに加えて繊維の原料と、少しの野菜をつくるのが平均的な農業でした。

それが鎌倉時代になると、鉄製の農具牛馬耕(ぎゅうばこう)が普及し始めます。牛馬耕とは、牛や馬に犂(すき)を引かせ、深く耕す方法のこと。同じ田畑で一年に2種類の作物を栽培する「二毛作」が西日本で広がったため、土壌の深い層の栄養すらも引き出す必要があったのです。そして、それだけでは足りない栄養を補うために草木の灰なども肥料に使うようになりました。

 

室町時代には二毛作が全国に広がり、西日本では「三毛作」さえ見られたそうです。そのためさらに肥料が必要になり、人や家畜の糞尿を肥料にする技術が広まりました。

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池田良輔

池田良輔

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SRP教育研究所 文系主任。既存の学習塾への疑問からSRP教育研究所の立ち上げに参画、文系代表を務める。教育哲学・教育社会学・教育史学等の複合領域が専門基盤。ある思想家の「消費者マインドの助長や蔓延が教育を危機に向かわせている」という主張に共感し、「学びの活性化」を授業の最重要目的として、チャレンジを続ける。長野県の喬木村出身で、「関東地区喬木村ふるさと会」幹事でもあり、東京の自治体や私学のお子さんの、自然体験を通じた豊かな学びの機会創出を画策中。