学習 連載 中学受験のツボ[社会編]

【小4社会/海とくらし】日本の海岸線はどうしてこんなに長いの?|中学受験のツボ[社会編]

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2023年7月16日 井上佳之

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語算数理科

こんにちは、井上です。

4年生では、日本の海岸線のさまざまな様子と、そこでのくらしについて学習します。

 

日本の海岸線は、地球を5分の4周するほどの長さ

日本は「面積」ではアメリカに26倍ほどの差をつけられていますが、「海岸線」に関してはアメリカもよりも長く、その距離は実に35000km以上にものぼります。

 

面積では世界で60番目ほどの日本の海岸線が、こんなに長いのはなぜでしょうか。

その理由としては、日本の海岸線がとても入り組んでいること、そして多くの島が存在することが挙げられます。

海岸線の長さ

海岸線を構成する要素として無視できないのが、島の周囲の長さです。

国土交通省国土地理院が2023年に発表した情報によると、計算方法の変更があったとはいえ、日本の島の数は6852個から14125個へと倍以上に増えました!(※)

このように島が多い、つまり「島の周囲の長さ」が長いこともあり、海岸線の長さもそれに比例して長くなっているんですね。

※お子さんのテキストでは、数字の改訂が間に合っていないかもしれません

リアス式海岸

海岸線の長さを構成する要素として「リアス(式)海岸」の存在も忘れてはいけません。

リアス(式)海岸は、地球があたたかくなった氷河期の終わりに海面が上昇することで、海岸近くの谷に入り込むようにしてつくられた地形です。

お子さんが「岩石海岸」と混乱しているようでしたら確認してあげてください。

日本にはリアス(式)海岸や、大きな半島が多く見られることもあり、それらが入り組んでいる太平洋側のほうが、半島が少なく、単調な砂浜海岸が多い日本海側よりも海岸線が長くなっています。

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井上佳之

井上佳之

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学習塾伸学会講師。中学受験講師歴は30年に及ぶ。教室や地域の責任者として受験指導、保護者説明会・面談対応、カリキュラム・教材の作成等に携わる。東京・神奈川・埼玉・千葉の御三家をはじめとする、ほぼ全ての難関校に生徒・保護者を送り出した経験をもつエキスパート講師。社会科は、これから大人になる生徒の生きる力にもなりうる科目であり、家族の会話を豊かにし、他科目の学習意欲にも火をつける魔法の力を秘めていると考えている。