【小6理科/力学】にんじんを半分にする方法を考えよう|中学受験のツボ[理科編]
目の前に「1本のにんじん」があるとします。
これを、同じ重さのふたつのにんじんに分けるとすると、どのようにすれば良いでしょうか?
まず思いつくのが、にんじんを1ヵ所で吊るし、「つり合ったところで切る」という方法かと思います。
しかし実は、これでは「重さ」で見たときに二等分にはできていません。
なぜ、これだと二等分にならないのでしょうか?
今回はその理由と、「重さ」で見たときに二等分にする方法を考えていきます。
重いのはどっち?
問題
にんじんをつり合ったところで切ると、AとBで重いのはどっち?
にんじんを図のように吊るし、つり合ったところで切ったとします。
このとき左側(A)と右側(B)の重さをはかると、太いBのほうが重くなります。
つり合っているのだから、左右で重さは等しくなるように思えますよね。しかし実際には違うということです。
実は、吊るすことでつり合うのは重さではありません。
吊るした点を「支点」としたとき、左右の回そうとする力(モーメント)がつり合っている、ということを意味しています。
つまり、つり合っているのは左右の「回転させる力」なのです。
この力は「力×支点からの距離」で決まるため、「回転させる力」が左右でつり合っていても重さが同じとは限らないのですね。
この図を見ると、太いBのほうが支点までの距離が短いですよね。
すると「力×支点からの距離」の「回転させる力」で考えると、つり合うためには力が大きくなる必要があります。
そのためBのほうが重くなる位置を支点にすると、つり合うことになるのです。
このような理由から、支点の位置で切ってもBのほうが重くなります。
ですからこの方法では、にんじんは二等分できません。
解答:B
にんじんを二等分するには?
問題
下の図のにんじんを二等分にするにはどうすればいい?
にんじんを重さで二等分するには、さまざまな方法が考えられます。
中学入試で問われるのは、この図のように左右を吊るし、平行にしたときの重さで考える方法です。
とじる
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