【2024首都圏私立中学入試速報】2/1AM受験者数(2/15昼時点)男女別・受験者数が増えた学校TOP25も|データで見る中学受験 #9
連載「データで見る中学受験」は、中高の教育データ解析・分析のスペシャリスト佐藤潤平さんが、データをもとに、なるべく中学受験を客観的に読み解こうとする試みです。今回は、2024年度入試の受験者数の分析の速報値をお届けします。
2024年度の中学受験の分析を進めています。
首都圏の2/1午前の私立中学受験者数の速報値の計算が出ましたので、私の雑感とともにご報告します。
また、2/1午前の受験者数が増えた学校TOP25までのランキングを、男女別に作成しています。
記事の「まとめ」から、中学受験ナビ会員限定でPDFをご覧いただけます。
気になる方は、ぜひ会員登録(無料)の上でご利用ください。
2024年度の受験者数はほぼ前年並み、受験者の割合は上昇
東京・神奈川・千葉・埼玉の4都県の小6人口が約5,300名[※1]減少する中、2/1午前の私立中学の受験者数は▲76名と、ほぼ前年同数に落ち着きました。
東京都が発表している、2023年3月小学校卒業者における公立小から私立中への進学率は19.4%[※2]です。
単純に、この値を小6人口減少分に当てはめると、私立中への進学者数は1,033名の減少となるはずです。
実際には、受験者数が昨年とほぼ同数となったわけですから、小6生における私立中の受験者割合は確実に上昇しています。
今年の東京都の私立中学への進学率は20%を超えると予想されます。
中堅校の志望層に厚み、特色ある教育内容に注目か
学校別に受験者数の増減の動向を見ると、いわゆる中堅校を志望する層の厚みが増し、偏差値だけでない学校選びをする家庭が増えています。
グローバル教育や理数系教育などに力を入れ、他と違う特色を打ち出す学校が増えてきたことが一因と考えられます。
自由を謳いつつ厳しめの校則があるなど、生徒による自治と管理・統制のバランスに四苦八苦している学校も一部にはあります。しかし、
「料理は科学だ!家庭科に科学要素を取り入れよう!」
「数学など他教科を英語で教えよう!」
「プログラミングはもちろん、データに振り回されない教育を!」
「企業や大学など外部と連携し社会に開かれた学校に!」
などと、どのような教育を実践すると子どもの未来につながるのか、真剣に考える学校が増えてきています。
これら特色ある教育内容を適切に打ち出し、実践できている学校には、注目が集まっているように思います。
男子校では佼成、高輪、女子校では三輪田学園、中村、共学では安田学園などが、2/1午前の受験者数を大きく伸ばしました。
今後、工夫をこらした教育内容の結果が出て、卒業生が社会で活躍し始めれば、その学校の評価は確実となることでしょう。
まとめ
2024年度の中学受験動向については、各種データがまとまり次第、改めて連載内でご報告していきたいと思います。
とじる
お気に入り機能は
会員の方のみご利用できます
会員登録のうえログインすると
お気に入り保存できるようになります。
お気に入りのコンテンツは、
マイページから確認できます