STEP2.お手伝いで自己肯定感を育む|親子でとりくむ学力アップのための基本LESSON
進学塾・SAPIX(サピックス)小学部による書籍『SAPIX式 頭のいい子が使っている学力アップ手帳』から、子育ての重要なヒントをご紹介する本連載。
前回の記事では「生活リズム」について取り上げましたが、STEP2のテーマは「家庭でのお手伝い」です。
受験勉強をがんばる力を子どもに身に付けさせるには、普段のお手伝い習慣が効果的な役割を果たすんだとか。
どうしてお手伝いが中学受験につながるの?お手伝いさせるならどんな内容がいい?たくさんの疑問の答えは本文の続きをどうぞ!
Contents
【保護者の方へ】お手伝いで自己肯定感アップ。役割をもつことの重要性
子どもに家庭のお手伝いをお願いすることは、素晴らしい取り組みです。なぜなら、子どもが家族の一員として仕事をもつことで、感謝されることを経験し、「自分は必要な人間なんだ」と感じられるからです。お手伝いをすることは、自己肯定感や自己効力感といった部分にプラスの影響を及ぼします。
しかし、自己肯定感は一朝一夕には高まりません。毎日じわじわと積みあがるもの。そのため、臨時的なお手伝いよりも、洗濯物をたたむ・風呂掃除をする・玄関のクツをそろえるなど、毎日行なうことをお手伝いに設定しましょう。
お手伝いによって築かれたものは、「自分は継続できる」「大変でもがんばれる」といった自分への信頼感をもつことにつながります。そして、この信頼感は子どもたちの「がんばる力」にもなっていきます。
たとえば、中学受験や高校受験の際には、「毎日◯ページ学習する」といった学習習慣をつけることが必要になります。こうした学習習慣の定着に、毎日ほぼ決まった時間にお手伝いを続けてきた経験が生きてくるのです。
また、臨時的なお手伝いであっても、教科の学習につながるケースもあるでしょう。スーパーでのお買いものが野菜や果物の産地の勉強につながったり、料理が理科や算数の実験的な学習になったり。毎日は難しくても、こうした経験ができる機会を意識的につくれるといいですね。
【小学生のみんなへ】お手伝いを続けると、自分が好きな自分になれる!?
きみは、おうちのなかで決まったお手伝いをしている?
玄関のクツをそろえる、お風呂洗い、洗濯物をたたむ、夕食の配膳やかたづけなどの仕事をしているかもしれないね。
つかれているときやいそがしいときは、「今日はやりたくないな」「1日くらいサボってもバレないかな」なんて思う日もあるかもしれない。そんな気持ちもよーくわかるよ!
でも、ちょっと立ち止まって思い起こしてみてほしい。
決まったお手伝いができた日は、なんだか気持ちがよくないかい? 1週間連続でそのお手伝いができた日は、「よしよし! すごいな!」という気持ちになってるよね?
じつは、こうした気持ちになることは「自分が好きな自分になっていく」ためにとっても大事なことなんだ。
お手伝いを続けることと自分を好きになることが、なぜつながるの? と思ったかもしれないね。
「自分で決めたことを継続できること」や「お父さんやお母さんに頼るのではなく、身のまわりのことを自分でできると実感すること」で、「わたし(僕)はできる!」という自信につながるんだよ。お父さんお母さんから感謝されたりほめられたりしたら、さらにパワーがふつふつとわいてくるよね。
「自分はできる!」と思えると、運動や勉強をするときに、ちょっと勇気が必要になるシーンで、楽しんで挑戦できるようになる。自分を好きになることは、いろいろなことにチャレンジするための土台になるんだよ。
ちょっと先の話をすると、きみはいつか今いる家をでて、ひとり暮らしをするんじゃないかな。
最近では、海外の大学に進学する子もいる。もし海外に住んだら、お父さんお母さんに助けてもらうことはむずかしいよね。
知らない土地で、知らない言葉に囲まれて、勉強をする。そんなときに、うまく掃除ができなくて部屋がぐちゃぐちゃだったらどうだろう? さらに大変になってしまうと思わない?
つまりね、今、いろいろなお手伝いをしていることが、そう遠くない未来のきみを支える力になるんだよ。
だから今のうちに、お父さんやお母さんに家事について聞いてみたり、お手伝いをしてみたりするのはおすすめだよ。
「自発的に学ぶ子にどうしたら育ってくれるの?」SAPIXへの質問を大募集!
上の画像をクリックでAmazonの商品ページへジャンプします。
新しい学年を迎える前に、新しい自分に向けたチャレンジに成功すれば、子どもにとって大きな自信となることは間違いありません。
ぜひ、親子で取り組んでみてくださいね。
なお、本連載は、『SAPIX式 頭のいい子が使っている学力アップ手帳』(著:SAPIX小学部、発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン )からの抜粋を再構成したものです。この手帳については、こちらの記事でもご紹介しています。
また、本連載に関するSAPIXへの質問を募集しています。「連載どおりにやってみたけど、うまくいかない」「こんな風に口答えされたけど、なんていえばよかったの?」なんて疑問がありましたら、ぜひ下記質問フォームまでお寄せください。連載の最後に、お答えしたいと思います。
※質問募集は終了しました。いただいたご質問には、連載第6回でお答えする予定です。
※記事の内容は執筆時点のものです
とじる
お気に入り機能は
会員の方のみご利用できます
会員登録のうえログインすると
お気に入り保存できるようになります。
お気に入りのコンテンツは、
マイページから確認できます