学習 連載 中学受験のツボ[理科編]

【小6理科/生物】植物分野の総まとめ[1]植物の分類|中学受験のツボ[理科編]

専門家・プロ
2024年6月03日 山崎翔平

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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国語算数社会

こんにちは。
理科講師兼受験アドバイザーの山崎です。

植物分野の総まとめ」として、6年生が植物分野で押さえておきたい内容を数回に分けてお伝えしていきます。

第1回目の今回は「植物の分類」についてまとめます。

植物分野は覚えることが多いので、今回の内容をぜひ何回も読み返してみてくださいね。

種子植物

植物は増え方の違いによって「種子植物」と「胞子植物」に大きく分けられます。

まずは、種子植物について見ていきましょう。

 

種子植物は私たちの身のまわりによく見られる植物で、花や果実を持つものが多いです。庭の花々や、野菜、果樹、森林などがあてはまります。

種子植物は、その名のとおり「種子」を使って次の世代に“遺伝情報”を伝えています。

 

被子植物と裸子植物

種子植物は、さらに「被子植物」と「裸子植物」に分けることができます。

 

被子植物

被子植物(花を持つ植物)は、地球上で最も種類が多い植物のグループです。

被子植物の最大の特徴は、種子が果実に包まれていることです。果実が種子を守り、子を増やしやすくしているのですね。

多くの場合、被子植物はを持ち、その鮮やかな色や形によって昆虫やほかの動物を引き寄せ、受粉しやすくしています。

 

裸子植物

裸子植物は主に「針葉樹」として知られており、果実や花弁によって種子が“包まれていない”ことが特徴です。

通常、裸子植物の種子は開いた「りん片」のあいだに存在し、成熟することで種子が自然に落下します。

受粉は主に風に依存しているため、昆虫や、ほかの動物は関与していません。

裸子植物の有名な仲間を覚えよう!

スギ・イチョウ・ソテツ・ヒノキ・マツ

  • 覚えるのが苦手な子は「ラッシー、スイソヒマ」と覚えよう
  • イチョウなどの葉は「遊離脈(ゆうりみゃく)」になっていることも押さえておこう

 

双子葉類と単子葉類

被子植物は「双子葉類」と「単子葉類」に分類できます。

 

双子葉類

双子葉類は発芽のときに2枚の子葉が現れ、葉の脈が「網状脈(もうじょうみゃく)」になっていることが特徴です。豆類や、ナス科の植物が代表的ですね。

双子葉類の根は、主根側根に分かれています。

茎の特徴としては、維管束が形成層に沿って輪状に並んでいます。維管束は、道管と篩管(師管)が集まったものですね。

 

合弁花類と離弁花類

双子葉類は、さらに「合弁花類(ごうべんかるい)」と「離弁花類(りべんかるい)」に分類できます。

まずは、花びらの枚数や、おしべの数、胚珠の数をもとに、合弁花類について整理します。

■合弁花類

花びらの枚数
合弁花類は“融合した花びら”を一般的に持っています。枚数は通常5枚、またはそれ以上で、融合することでひとつの筒状、あるいは“ろうと状”の形をつくっています

おしべの数
おしべは花びらの数と同数か、それより多いことが多く、花の中心に配置されています

胚珠の数
変動はありますが、ひとつの花に1個から数個の胚珠があるのが一般的です

<合弁花類の主な植物>

アサガオ(ヒルガオ科)
アサガオの花びらは合わさっており、通常は5枚です。おしべは多数あり、花の中央に集まっています

ヘチマ(ウリ科)
ヘチマの花びらは5枚が合わさっており、“ろうと形”になっています。おしべは数個から多数あり、胚珠は通常1個です

 

合弁花類の有名な仲間を覚えよう!

アサガオ・ツツジ・タンポポ・ヒマワリ

覚えるのが苦手な子は「ごめん、朝つついた短気な暇人」と覚えよう

 

次は、離弁花類について整理します。

■離弁花類

花びらの枚数
離弁花類の個々の花びらは独立しています。通常は5枚ですが、4枚の場合もあります

おしべの数
花びらの数と関係なく、おしべが多数存在することが一般的です

胚珠の数
ひとつの花に複数の胚珠があることが多く、多様な果実を形成するはたらきをしています

<離弁花類の主な植物>

サクラ(バラ科)
サクラの花びらは独立しており、通常は5枚です。おしべ・胚珠ともに多数存在します

アブラナ(アブラナ科)
アブラナの花びらは4枚で、それぞれ独立しており、十字形に配置されています。おしべは6個(2つが短く、4つが長い)で、胚珠は1個です

エンドウ(マメ科)
エンドウの花びらは5枚で、それぞれ独立しており、エンドウ特有の“ちょうけい花”になっています。おしべは10個(9つが融合+1つが独立)で、胚珠は数個あります

タンポポ(キク科)
タンポポの花びらのように見えるものは、実際は“ゼツジョウ花”と呼ばれるものです。おしべは5個、胚珠は1個です。多数の小花が集合して、ひとつの花序(かじょ/花の配列状態)を形成しています

 

離弁花類の有名な仲間を覚えよう!

アブラナ・サクラ・エンドウ

覚えるのが苦手な子は「リベンジ、危ないサエちゃん」と覚えよう

 

単子葉類

次は、被子植物の分類のひとつ「単子葉類」について紹介します。

単子葉類は1枚の子葉から始まり、葉の脈が「平行脈」になっていることが特徴です。

単子葉類の根は“ひげ根”になっています。

茎の特徴としては、形成層がなく、維管束が全体に散らばっています

単子葉類の有名な仲間を覚えよう!

トウモロコシ・イネ・ツユクサ・ユリ・チューリップ

覚えるのが苦手な子は「男子といつもYou Tube」と覚えよう

 

胞子植物

ここまで、植物の大きな分類のうちのひとつ「種子植物」について解説してきました。

ここからは、もうひとつの大分類である「胞子植物」について大事な知識を紹介します。

 

シダ植物とコケ植物

まず、胞子植物は「シダ植物」と「コケ植物」に分けることができます。どちらも湿った環境でよく見られますね。

シダ植物とコケ植物は「胞子」を放出して繁殖し、多くの場合、その胞子が地面に直接落ちることで新しい個体が育ちます。

シダ植物・コケ植物ともに、繁殖方法は共通していますが、その構造と成長のプロセスには大きな違いがあります。

 

シダ植物

シダ植物は比較的大きく成長し、湿度の高い影のある場所でよく見られます。

根・茎・葉が区別でき、多くの場合、葉(シダの葉)は羽毛のような形状をしています。

シダ植物で特徴的なのは、葉の裏側に「胞子のう」があることです。胞子のうから出る胞子によって繁殖をおこなっているのですね。

シダ植物の有名な仲間を覚えよう!

イヌワラビ・スギナ・ゼンマイ

覚えるのが苦手な子は「舌噛んだ、犬好きな先輩」と覚えてみよう

 

コケ植物

コケ植物は、シダ植物に比べるとサイズが非常に小さく、土壌や岩石、樹木の表面といった湿度の高い環境で成長します。

コケには根・茎・葉の区別がほとんどなく、単純なつくりをしています。

コケ植物は「土壌の侵食」を防ぐ役割を果たしていることも知っておきましょう。水分の保持能力が非常に高いことから、生態系において重要な役割を担っています。

 

まとめ

植物分野の総まとめ第1回目の今回は、「植物の分類」をテーマに、受験学年の6年生が押さえておきたい知識を紹介しました。

第2回目以降は、次の内容についてまとめていく予定です。

  • 種子の発芽
  • 植物の成長
  • 植物のはたらき
  • 植物のつくり
  • 植物をとりまく環境

 

今回の内容を繰り返し読み込むことで、一つひとつの分野を完璧にしていきましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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