学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/学習のポイント】入試本番に向けた効果的な学習法|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2024年9月30日 有賀隆夫

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

髭之教育会代表の有賀です。

小6の子は、いよいよ入試本番に向けて実践的な学習がはじまります。

残り半年弱の時間を、悔いなくがんばれることを祈っています。

今回は「入試本番を見据えた学習法」について説明します。

模試の使い方

9月から本格的な模試が多く実施されます。

個々の模試にはそれぞれ特性や、偏差値の評価の仕方に特徴があります。

模試の偏差値の意味は個々で異なる

同じ「偏差値50」と言っても、受けた模試によって意味が異なります

これは母集団(模試を受けている子供の学力層)が違うからです。ある模試では偏差値50と記されている学校が、ほかの模試では偏差値60と記されることがあります。

また、上位校と呼ばれる超難関校は、難度の高い模試の結果のほうが正確に学力状況を把握できます

反対に中位校と呼ばれる学校に関しては、難度が高すぎる模試は正確に学力状況を把握しにくくなります

 

通塾している塾以外の、基本的な事柄が中心になっている模試を受けるのもひとつの方法です。

子供の学力層にあった模試を、通っている塾の垣根をこえて受けてみるのも良いですね。新たな発見もあるかと思うので、スケジュールが許すときは選択肢に入れてみてください。

模試のやり直しは、まずは解答を見ないでやる

ほとんどの模試は受けるとすぐに解答をもらえるので、丸つけはできるだけ早くすることをおすすめします。

答えがあっていると思っていたのに間違えた問題はすぐに解き直すようにすると、模試を効果的に利用できます。

これによって、本来の実力で取れた点数を把握できたり、「ミスをしないようにする」という意識を高めたりできます。

やり直しというと、解答を見てそのパターンを覚えることになりがちです。

それも大切ですが、数少ない模試の機会を最大限に生かしていけるといいですね。

過去問演習の工夫

模試と同様に、これから多くの過去問演習をすることになります。

過去問は、合格へ向けての最高の教材です。

漠然と過去問を解き、点数を出すだけではもったいないですね。入試当日に実力を発揮しきれるように、うまく過去問を利用したいところです。

 

ボクが過去問演習をさせるときに、ポイントとして伝えていることを紹介します。

はじめにテスト全体を把握して戦略を立てる

入試問題は100点を目指す必要はありません。学校によっては半分もできれば合格できる学校もあります。

そこで決められた時間内で効率良く点数を取るために、時間配分が重要になります。

そのために最初にすべきことは、テスト問題全体の把握です。

テスト問題全体の把握方法

<1>テストが開始されたら1分間で問題を全部見る
<2>「確実に解ける」「ちょっと迷うけど解けそう」「解ける気がしない」の3つに問題を分類する
<3>確実に解ける問題を最初に解いていく

 

感覚的にわかれば十分なので、過去問演習をするときに試してみてください。

この3つを意識することで、効率良くテストを解き進められるようになることが多いですね。

テストの時間を意識させる

入試問題は決められた時間で解かなければなりません。解き方がわかっていても、時間内に終わらなければ点数には反映されなくなります。

時間配分がとても苦手で、実力が発揮できない子もいるかもしれません。

 

ボクは、過去問演習を始めた初期の時期はタイマーを3回鳴らすようにしています

50分のテストならば「25分、45分、50分」のタイミングです。

 

子供は夢中になればなるほど時間の感覚をなくすので、こまめにタイマーを鳴らしています。これは「中間点と最後の5分」を伝えることで、最初に立てた戦略がうまく進んでいるかチェックできるようにするためです。

この練習をすると、「今はちょうど時間の半分くらい」という感覚を身につけやすくなります。また、最後の5分のタイマーは、全体の見直しの習慣づけになります。

テストの時間配分が苦手な場合には効果的な方法のひとつなので、実践してみてください。

まとめ

今回は、入試本番に向けた勉強法を紹介しました。

まだ入試本番まで時間があります。

これからも学力は伸び続けるので、がんばっていきましょう!

※記事の内容は執筆時点のものです

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