学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【算数/学習法】算数が苦手な子に気をつけてほしい学習のポイント|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2024年9月23日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは。
株式会社ORA-Trio杉本です。

今回のテーマは、算数が苦手な子に気をつけてほしい学習のポイント

単元に関係なく、もし成績が伸び悩んでいるなら、こういったところに注意して取り組んでほしいという全般的なポイントについて解説します。

特に、次のような悩みをもっている親御さんは注意してチェックしてみてください。

  • うちの子は繰り返し演習しているのに、できるようにならない
  • 家での演習なら解けるのに、テストになると正解できない

演習の繰り返しは、長過ぎず、短か過ぎずを意識する

算数の学習をするとき、同じ問題の演習の間隔は「長過ぎる」「短か過ぎる」のどちらも、良くない影響を与えることがあります。

一度演習してから次に演習したり、テストを受けたりする日までの間が空き過ぎる。

こうなると、勉強したことがリセットされてしまいます

 

逆に、短期間で繰り返し過ぎるのも考えものです。

これだと、理解を伴わない「丸暗記」に近い状態になり、応用が利かないだけでなく、すぐに頭から抜けてしまう学習になってしまいます

 

演習の繰り返しの間隔は、

前にやったことをうっすら覚えているが、全部は覚えていないので、その場で考える必要がある

というタイミングがおすすめです。

 

学んだことを忘れづらい状態にし、日による学力のムラや波を減らしていく。

そうすることで、テストでも練習どおりの力が発揮できるでしょう。

解法は「どういうときに使えるか」を言語化する

家でしっかり演習しているのにテストでは解けない子は、「身につけた解法がどのような問題で使えるのか」を正しく整理できていない可能性があります。

そういう子の場合、「問題タイプの言語化」をしながらトレーニングしていくのがおすすめです。

たとえば、次のようなイメージです。

和差算なら「なにか2つの数の和と差がわかっている

つるかめ算なら「2つのA、B数に、別の数C、Dをそれぞれかける。AとBの和はわかっている

 

テストで問題を見て解法を検討するときに、「慣れ」だけでなく「論理」によっておこなうことで、より安定して正しい解法を使えるようになるでしょう。

複数の種類の教材を使った学習も効果的

同じ教材を何度も繰り返し演習している子のなかには、解法も答えも丸暗記してしまっている子がいます。

こうした子は、問題文もほぼ同じ問題や、言葉や数字の並び順もほぼ同じ問題なら解くことができます。ただし、問題文が少し変わったり、一部の数字が変わったりすると解けなくなってしまいます

 

特に、「知っている問題の数字替え問題に取り組むときに、問題をほぼ読まず、いきなり計算をはじめてしまう」といった傾向がある子は要注意。

この場合、「丸暗記」に頼った演習になってしまっている可能性が高いでしょう。

 

そんなときは、問題文の書き方が異なる「複数の教材」で演習するのがおすすめです。

ふだんと異なる教材を使うことで、「問題文を読んで、理解する」というステップを強制的につくってしまうイメージです。

本質的には同じ問題だけど見た目は違う、という問題で演習をおこなうことで、その問題の肝はどこなのか? についての理解を深めやすくなります

いろいろな問題文や問われ方に対応できる柔軟性も身につけることができるでしょう。

まとめ

今回は、算数が苦手な子に気をつけてほしい学習のポイントについて解説しました。

テストで結果が出ないときは、特定の問題が理解できていないというだけでなく、複数の課題が絡み合っているケースがほとんどです。

焦って「ひたすらに演習を繰り返す」という対応をしてしまうと、逆効果になってしまう可能性もあります。

大きな悩みがあるときこそ、冷静に原因を分析していきましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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