【連載第9回】「プラスにする中学受験」~本気で遊ぶ、本気で話す~
『幼いうちに思い切り遊ばせて、脳を活性化することがだいじ。そしてよく子どもの話を聞き、会話を豊かにすること。』
アグネス・チャンが『スタンフォード大に3人の息子を合格させた50の教育法』を出版したのでご覧になった方もいらっしゃるでしょう。スタンフォード大学はアメリカではもっとも人気の高い大学です。いまや、最難関中高一貫校では卒業したら合格させたい大学として目標にしている学校もあるくらいです。
残念ながら、日本の大学は東大、京大といえど、世界では通用しないことは知れわたってきてしまいました。それで先を見る目のある学校では、高校を卒業したら海外の著名な大学に送り込む準備を着々と進めていることを知りました。
アグネス・チャン自身もスタンフォード大博士課程に入学。そのときは次男を妊娠していたあっぱれワーキンマザーでした。博士号を取得して帰国後3男を出産。仕事と子育てにまい進した結果の快挙でした。
時間を費やしたのは「子どもとすごした時間」でした。親子でひたすらおしゃべりをしたのです。「きょうはなにがあったの」と聞き、「別に」と答える息子にもっと話させようと「ママはこんなことがあったの」と自分から先に話し、話題を投げかけます。
ゲームもしました。よく一緒に出掛けました。多くのものを見せ、聞かせ、さわらせて、
人に会わせ、世の中を見せてあげました。「いくら時間がかかっても、子どもはよーく話せばわかってくれる」そう信じてとことん話したのです。
これだけ話すママはそういません。なにしろ国籍のこと、差別のことまであらゆることを息子と時間をかけて話し合ったのです。
この本を読んでひとりのお母さんを思い出しました。「幼かった息子ととことん夢中になって遊びました」息子は関西のサピックスに入るとといきなり頭角を表し、関東に戻ってからも最上位クラスを維持、東大に合格したのです。
「赴任先で知り合いもいない。私と息子は海も山も公園もどこでも2人で夢中で本気になって遊びました。いろんなことを話しました。子育ては楽しかったですね」
そう話してくれたのです。
子どもの脳を刺激する秘訣はここにあります。
目いっぱい刺激して本気になって遊ぶこと。
そして本気の会話をすること。ただし説教や注意でなく、意見を尊重して。相手の話を聞くこと。そうすれば苦手なはずの国語力も伸びることを知りました。
※記事の内容は執筆時点のものです
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