連載 集中力アップの秘策|ドクター吉田

赤い色を見ると知能指数が低下する! 受験医学のカリスマ、ドクター吉田の集中力アップの秘策(13)

2016年5月27日 中学受験ナビ 編集部

子供に勉強をさせるとき、学習の効果を上げるためには、できるだけ赤い色を見せないように注意が必要です。アメリカで行われた実験では、赤い色を見るとIQ(知能指数)が低下する、あるいはヤル気が低下するというデータが出ているのです。

赤い色には知能指数を低下させる作用がある

赤い色が脳機能に与える影響について研究が行われるようになったのは、サッカーの勝敗についての分析がきっかけでした。イギリスのプレミアリーグの試合結果を調べたところ、マンチェスター・ユナイテッドなど赤い色のユニフォームを着ているチームは、勝率が高いというデータが出たのです。

当初は、赤い色を見たら強くなるのだと早合点した研究者もいたのですが、よくよく考えると、対戦中は自分のユニフォームの色より相手のユニフォームの色を見る時間のほうが長いことがわかります。そこで、色が脳機能に与える影響を調べる実験が行われ、赤い色に知能指数やヤル気を低下させる作用が見つかったのです。

サルのメスは、お尻を赤くすることで発情期であることをオスに伝えます。人間も、祖先が猿だった時代は同じような行動をとっていました。その性質が現代人の脳にも受け継がれているため、赤い色を見ると脳はより本能的になります。その分だけ思考力やヤル気は低下するわけです。

こうした研究発表を受け、イギリスの教育界では、試験の採点を赤色のペンで行うべきではないという議論が巻き起こりました。生徒の知能指数やヤル気を低下させる心配があるためです。その代わり、青色や緑色のペンで採点する先生も増えてきました。

赤系統の色をできるだけ排除し、勉強効率を上げよう

もちろん、知能指数やヤル気を低下させる効果は赤色を見ているときだけ生じる一過性もので、頭が悪くなるわけではありません。とはいえ、勉強の効率を上げるには、赤い色や、同様の効果を持つピンクなど赤系統の色をできるだけ排除すべきです。

私自身は、訪問診療で受験生のご自宅にうかがったとき、部屋の色もチェックしています。注意していただきたいのは、カーテンの色です。赤やピンクだというご家庭は少なくないのです。そんな場合は、集中力を高める効果が実証されている青色や緑色に変えるように指導しています。

※この記事は、「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです。


吉田たかよし(医学博士・心療内科医師)

灘中学、東京大学、国家公務員上級経済職試験、医師国家試験などの合格体験を元に、日本で初となる受験生専門の心療内科、本郷赤門前クリニックの院長を務める。カウンセリングと最新の磁気刺激治療を組み合わせ、「受験うつ」から早期回復を図るプログラムを開発。脳科学と医学を応用した受験指導にも取り組む。『今どきの大人を動かす「ほめ方」のコツ29』(文饗社)など著書60冊を上梓。

本郷赤門前クリニック
https://www.akamon-clinic.com/


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※記事の内容は執筆時点のものです

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