連載 中学受験のイロハ 鳥居りんこ

学校説明会では来場者にも注目しましょう|中学受験のイロハ 鳥居りんこ(21)

専門家・プロ
2016年10月27日 鳥居りんこ

先日、中学受験をお考えのお母さまからこんなメールをいただきました。

「ある学校の学校説明会に行ったところ、おしゃべりをやめない母親集団がいて、さらにそれを諫めようともしない学校側の姿勢に一気に冷め、その学校を志望校から外した」

というものでした。

客層からわかるその学校の姿勢

学校というところは、特に私立の中高一貫校は客層を選ぶということが言えると思います。全く空気を読めないという集団というものは学校説明会ではなかなか、出会うものではないです。学校説明会は、真面目にわが子のために学校を吟味する空間で、学校側と見学者との真剣勝負の場だからです。

もし、おしゃべり等の雑音が入ってしまう場面に遭遇したならば、そういう場をわきまえない集団の侵入を許す学校側の空気と姿勢が問われると思います。

ある人気校の学校説明会は千人ほどの規模で行われますが、いつ行こうが物音ひとつしません。すべての人間が校長先生の言葉を一言も聞き漏らすまいとしているかのような緊張感が漂います。そういう空気の中ではそもそも「おしゃべり」をする勇気は持てないでしょう。

また、凛とした方針を貫いているある女子校ではこういうことがありました。説明会後、校舎内ツアーを実施してくれたのですが、その前段階で先生は見学者に対し、厳しくこのようにおっしゃいました。

「これより高3の教室エリアに入ります。生徒は真剣に授業と向き合っておりますので、立ち止まらず、足音も立てずに、粛々とお進みください。本校は何よりも授業を大切にしておりますので、ご見学の皆さまが生徒の集中力を反らしてしまうような愚行はくれぐれもお慎みください」

つまり、見学者である母親同士でしゃべりながら歩くということなど全く想定していないのです。当然、見学者全員に緊張感が走ります。実際に廊下越しに目にしたものは静寂の中、黒板を見る生徒さん方の真剣な眼差しでした。

どういう場と機会なのかを「空気」で嫌でも解らせてしまう学校が多数、存在するという一例をご紹介しました。

私立中高一貫校は賛否両論ありますが、同じような主義主張を持つご家庭が集まるものです。

つまり、学校側がこういうご家庭の子弟に来てもらいたいと願っているご家庭が選ばれるので、したがって、学校説明会でも学校側が求めている層の方々が多く見学にいらっしゃるということになります。

学校説明会に行き、周りを観察してみましょう

さあ、まずは席に着いたのならば、周りを観察しましょう。

  • まわりの奥様方のファッションとあなたの持ち物に違和感はないですか?
  • おしゃべりばかりしている集団はいますか?
  • 小さなお子さんを連れておられる方がいますか?
  • 先生方はこの方々にどのような言葉かけをしておられますか?
  • 先生方は公式な日にきちんとした服装をされて出迎えてくれていますか?
  • すれ違う先生方、生徒さんたちはご挨拶をしてくれますか?

これらすべてが好印象で「合うな」と思ったならば、そこがあなたのご家庭にとって、まず居心地の良い場所ということになります。その場合は志望校リストに、その学校を載せましょう。

※この記事は、「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです。


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※記事の内容は執筆時点のものです

鳥居りんこ
この記事の著者
鳥居りんこ 専門家・プロ

エッセイスト、教育・子育てアドバイザー&介護アドバイザー。「偏差値30からの中学受験」シリーズ(学研)などの著者。受験から子育てまでの講演・執筆活動多数。ブログでは、中学受験、大学受験、子どもと自分の就職、子育て、夫婦問題、老人介護問題、その他あらゆる女性が抱える難しくも、素敵な日々を綴っています。

ブログ「湘南オバちゃんクラブ」
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