中学受験ノウハウ 連載 今一度立ち止まって中学受験を考える

中学受験後 中学生活をスムーズにスタートするには|今一度立ち止まって中学受験を考える

専門家・プロ
2020年2月06日 石渡真由美

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首都圏の中学受験が終結に向かい、受験生は4月からの進学先がほぼ決まった頃かなと思います。晴れて第一志望校に進学する子、第二、第三、第四志望校に進学することになった子、公立中学に進学することになった子などさまざまでしょう。しかし中学受験はゴールではありません。大事なのはこれからです。

英単語をしっかり覚えて、英語を得意科目にする

受験が終わったら、思いっきり遊びたい。みんなそう思っていたことでしょう。合否に関わらず、まずは思いっきりリフレッシュさせてあげてください。でも、せっかく中学受験の勉強で身につけた学習習慣はできればキープしておきたいものです。

中学生活をスムーズにスタートさせるなら、春休み中から少しずつ準備をしておきましょう。通っていた塾が高校受験や大学受験も扱っているところなら、中1準備コースを設定しているところもあります。多くの場合、安価で受けられますので、時間に余裕があれば受けてみるといいでしょう。

英語と数学は中学から始まる教科です。授業はゼロからのスタートとなりますが、ほんの少し知識があると気持ちに余裕が生まれます。特に英語は中1から得意科目にしておくと、大学受験でも有利です。

近年、英語4技能の重要性がクローズアップされています。そのため、幼児や低学年の頃から英会話を習っているお子さんが増えています。確かに話せることは大事ですが、会話ができればグローバルな人になれると誤解されている人も多いように感じます。私達が力をつけていかなければならないのは、世界レベルの論文が書けるようになることです。それには会話よりも、文法よりも、まずはたくさんの英単語を覚える必要があります。言葉を知らなければ、会話も文章を書くこともできないからです。

その取っ掛かりとして、まずは身の回り単語のスペルを覚えていきましょう。例えば春休み中に家の中にあるものの単語を覚えるというのもいいでしょう。そうやって、たくさんの単語を覚えておくと、中1になってから英語の学習がスムーズに始められます。

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宮本毅

宮本毅

  • 専門家・プロ

1969年東京生まれ。武蔵中学・高等学校、一橋大学社会学部社会問題政策過程卒業。大学卒業後、テレビ番組制作会社を経て、首都圏の大手進学塾に転職。小学部および中学部で最上位クラスを担当し、多数のトップ中学・高校に卒業生を送り込む。2006年に独立し、東京・吉祥寺に中学受験専門の「アテナ進学ゼミ」を設立。科目間にある垣根は取り払うべきという信念のもと、たった一人で算数・国語・理科・社会の全科目を指導している。また「すべての子どもたちに自発学習を!」をテーマに、月一回の公開講座を開催し、過去3年間でのべ2000名近くを動員する。若い頃からの変わらぬ熱血指導で、生徒たちの「知的好奇心」を引き出す授業が持ち味。YouTubeチャンネル「アテナチャンネル」を運営。

■著書

『はじめての中学受験 これだけは知っておきたい12の常識』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)『中学受験 同音異義語・対義語・類義語300』(中経出版)『文章題最強解法メソッド まるいち算』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)『中学受験 ゴロ合わせで覚える理科85』(KADOKAWA出版)『中学受験 ゴロ合わせで覚える社会140』(KADOKAWA出版)『ケアレスミスをなくせば中学受験の9割は成功する』(KADOKAWA出版)『合格する子がやっている 忘れない暗記術』(かんき出版)

石渡真由美

  • この記事の著者

フリーライター。子供の誕生をきっかけに、わが子の成長に合わせ、ベビー雑誌、育児・教育雑誌、塾専門誌で取材執筆。6年前に子供の中学受験を経験したものの、国立大学の附属中学で併設高校が無かったため、その3年後に“高校受験生の母”、またその3年後に“大学受験生の母”も体験。中・高・大の3つの受験を知る受験ライター。