「思考力が大事」とはいうけれど、そもそも思考力って何?|今一度立ち止まって中学受験を考える
近年、「思考力」という言葉が叫ばれるようになりました。最近ではそれに加えて「発想力」といったものも重視される傾向があります。では「思考力」や「発想力」は、一体どんな力なのでしょうか。
「詰め込み教育」から「思考力」を重視する教育へ
文部科学省のホームページによれば、国際化・情報化・科学技術の進展など今日の激しく変化する社会のなかで、子ども達は生涯にわたって、心豊かに主体的・創造的に生きていくことができる資質や能力を身につけることが求められており、そのために自ら学ぶ意欲や思考力・判断力・表現力などの資質や能力を重視する学力観に立ち教育がおこなわれるべき、と述べられています。すなわち現代の教育においては「自ら学ぶ意欲」と「思考力・判断力・表現力」を重視しているといえそうです。
従来型の学校教育は、とかく画一的で記憶を中心にした詰め込み教育になりがちであり、それにより落ちこぼれ・少年非行・校内暴力などの教育問題・社会問題を招いたという批判にさらされてきました。その反省から「学ぶ意欲」と「思考力」を重視する新しい学力観が生まれ、今日においてもその流れは変わっていないといえるでしょう。
では、この「思考力」というものを、私たちはどのように高めていけばいいのでしょう。「思考力や想像力なんてものは生まれつきの才能であって、努力によって身につけることはできない」などという人もいます。本当にそうなのでしょうか。
思考力とは、知識があってこそ生み出されるもの
私はこの「思考力」を「①状況を把握し、②情報を分析し、③的確な手段を講じ、④新しい手法を生み出す力」と定義しています。すなわち「思考力を身につける」にはこれら4つのちからを順番に身につけていけばよいことになります。
しかし、最近の傾向では、①②が軽視され、③④ばかりがクローズアップされているように感じます。
とじる
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