連載 今一度立ち止まって中学受験を考える

『二月の勝者』で反響。中学受験は課金ゲーか?|今一度立ち止まって中学受験を考える

専門家・プロ
2021年12月09日 石渡真由美

中学受験の親子を描いた人気漫画『二月の勝者』。10月からドラマ放送も始まりました。そのなかで出てきた「中学受験は課金ゲーム」という台詞が反響を呼んでいます。中学受験はお金をかけることで、成績が伸びるものなのでしょうか?

中学受験における3つの課金

『二月の勝者』のなかで、息子の成績に悩む母親が、受験に非協力的でスマホゲームに夢中な夫に、「どうせなら私達の子どもに課金してよ! 自分の子どもをクソ強いキャラに育ててよ! どんな敵もラスボスも倒せるようなクソ強い武器を持たせてよ!」といった口撃をするシーンがあります。この台詞に共感、反感それぞれあるようです。

中学受験は課金ゲームのようにお金をかければ成績が上がり、難関中学に入れるものなのか。まずは、課金ゲームがどんなシステムになっているのか考えたいと思います。課金システムは大別すると次のような感じでしょう。

  • キャラ強化ためのアイテムを購入
  • ガチャの権利を購入。運でアイテムを手に入れる

後者は運です。可能性を買います。通常超・低確率で強いアイテムが出ますが、有料ガチャでは当たる可能性が若干上がります。しかし必ずそういったアイテムが出るわけではないので、強くなれるかどうかわかりません。一方の前者は、お金を払えばキャラを強くするためのアイテムを手にできます。ここでいう課金ゲームは、前者のイメージに近いのだと思われます。

では中学受験における課金は、どのようなものが挙げられるでしょうか?

私は次の3つが中学受験の課金に該当すると考えます。

①塾のオプション講座を受講する
②市販の参考書や問題集を買い集める
③通っている塾以外に個別指導塾や家庭教師をつける

それぞれ、詳しく説明していきましょう。

オプション講座は「落ちこぼれないための手段」にすぎない

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宮本毅
宮本毅 専門家・プロ

1969年東京生まれ。武蔵中学・高等学校、一橋大学社会学部社会問題政策過程卒業。大学卒業後、テレビ番組制作会社を経て、首都圏の大手進学塾に転職。小学部および中学部で最上位クラスを担当し、多数のトップ中学・高校に卒業生を送り込む。2006年に独立し、東京・吉祥寺に中学受験専門の「アテナ進学ゼミ」を設立。科目間にある垣根は取り払うべきという信念のもと、たった一人で算数・国語・理科・社会の全科目を指導している。また「すべての子どもたちに自発学習を!」をテーマに、月一回の公開講座を開催し、過去3年間でのべ2000名近くを動員する。若い頃からの変わらぬ熱血指導で、生徒たちの「知的好奇心」を引き出す授業が持ち味。

■著書

『はじめての中学受験 これだけは知っておきたい12の常識』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)
『中学受験 同音異義語・対義語・類義語300』(中経出版)
『文章題最強解法メソッド まるいち算』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)
『中学受験 ゴロ合わせで覚える理科85』(KADOKAWA出版)
『中学受験 ゴロ合わせで覚える社会140』(KADOKAWA出版)
『ケアレスミスをなくせば中学受験の9割は成功する』(KADOKAWA出版)
『合格する子がやっている 忘れない暗記術』(かんき出版)

この記事の著者

フリーライター。子供の誕生をきっかけに、わが子の成長に合わせ、ベビー雑誌、育児・教育雑誌、塾専門誌で取材執筆。6年前に子供の中学受験を経験したものの、国立大学の附属中学で併設高校が無かったため、その3年後に“高校受験生の母”、またその3年後に“大学受験生の母”も体験。中・高・大の3つの受験を知る受験ライター。