「楽しく勉強」で本当に上位校へ入れるのか|今一度立ち止まって中学受験を考える
勉強が楽しくて、成績がグングン上がって上位校へ合格! そう願う親御さんは少なくありません。しかし「楽しい」というだけで、成績は伸びていくものなのでしょうか?
「塾の勉強が楽しい」の実態
- 鉄道が好きで、いろいろなところへ出かけていたら、社会の地理に強くなった
- レゴブロックで遊んでいるうちに、算数の図形が得意になった
など、好きなことを楽しく取り組んでいるうちに、勉強も好きになって、そして得意になることがあります。楽しく勉強できる。これほど理想的なことは無いように思えます。
しかし、楽しければどんな子も伸びるか、というとそうとは言い切れない面もあります。たとえば、ある先生の授業がとても面白くて、子ども達にも大人気だったとします。「楽しい授業・勉強で、成績が伸びる」という構図が成り立つなら、この先生の授業で多くの子の成績が伸びるはずです。でも、実際はそう単純ではありません。
楽しさと伸びの間に、何が関係しているのか。私は「知的な喜びを実感しているかどうか」「その場を楽しんでいるだけかどうか」がポイントだと感じます。楽しくて勉強が好きで、得意になる子は、好奇心や探究心を持って学んでいるのに対して、その場その瞬間の雰囲気“だけ”を楽しんでいる子もいます。実はこれと同じことが、中学受験塾でも起きます。
授業を楽しんで「おしまい」
中学受験の学習に大手進学塾を選ぶご家庭は少なくありません。一般的には大手進学塾に通わせれば、良質なカリキュラムが受けられて、受験情報も豊富だと言われます。しかし、以前にもお伝えしていますが、大手進学塾のカリキュラムは、難関中学への合格を目指すレベルの子を対象につくられたもので、残念ながらすべてのお子さんが理解できるようにはつくられていません。
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