学習 連載 中学受験のツボ[国語編]

【小4国語/国語力アップ】物語文の解き方 ―― 心情に関する問題|中学受験のツボ[国語編]

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2022年8月07日 松尾吉久

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。 国語編 松尾吉久先生、住岡大輔先生、茂山起龍先生が担当します。
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算数理科社会

中学受験の国語で高得点をとるために必要な力は、「読む力」「解く力」「書く力」の3つです。今回は「解く力」についてお伝えしたいと思います。

客観的に問題を解く

国語の問題で安定して高得点をとるために重要なのは「客観的に問題を解く」ことです。「客観的に問題を解く」とは、「自分だったらこう思う」を根拠に問題を解くのではなく「本文の何行目に書いてあるから」という点を根拠に問題を解くことです。これができないと、その答えはただの思い込みになり、問題を解けたり解けなかったり……と、文章とお子さんの相性で正誤が大きく左右されてしまいます。

それでは、「客観的に問題を解く力」を小学4年生のお子さんが身につけるためには、どうすればよいのでしょうか。

まずは、答えやヒントを本文中からさがす。これを徹底することをおすすめします。近年は思考力を求める問題が増加しているとはいえ、やはり国語の答えは本文中にある場合が多いです。

私の担当する小学4年生のクラスでも「何行目に書いてあった?」と確認するようにしています。本文の何行目に書いてあったかを毎回確認することで、子どもたちは客観的に問題を解けるようになっていきます。

また、小学4年生のお子さんが客観的に問題を解く力を身につける題材として、「物語文」をおすすめします。論説文に比べて内容がわかりやすく、また自分の思い込みとの違いを認識しやすいからです。ここでは物語のなかでも特に出題の多い「心情に関する問題」を解く際のポイントについて、お話していきます。

設問に正しく答える

小学4年生で問題を解くときに最初に注意が必要なのが、「設問に正しく答えること」です。当たり前のことに思えますが、どのような問われ方でも設問に正しく答えられるといったお子さんは、あまり多くありません。

どういうことかというと、たとえば、「傍線部1とはどのような反応ですか」という問があるとします。

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松尾吉久

松尾吉久

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進学塾MIC代表。駿台池袋校、駿台シンガポール、LEC、MICなどの進学塾で20年間最難関クラスを担当指導。高校受験・中学受験で、開成、灘、首都圏早慶附属校に80名以上の合格者を出した実績を持つ。