学習 連載 中学受験のツボ[国語編]

【小6国語/文章読解】文章の理解には要約をやってみよう|中学受験のツボ[国語編]

専門家・プロ
2022年8月02日 住岡大輔

保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。 国語編 松尾吉久先生住岡大輔先生が担当します。
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算数理科社会

今回扱うのは「要約」です。

「むずかしい、めんどうだ」なんていう声が聞こえてきそうですね。

ですが、この要約こそが文章をより理解するのにうってつけな方法なんです。

要約をしたほうがいい場面や、やり方についてアドバイスしていきます。それではいきましょう!

要約をしたほうがいい場面

まずは要約をしたほうがいい場面についてです。

1.文章が「なんとなく」の理解で止まっている
2.前後関係や重要な部分がつかめていない

この2点が子供にみられるときには、要約に取り組んだほうがよいですね。

要約で文章を自分なりにまとめ直してみると、必然的に文章内容について考えることになります。そのときの「考える行為」が、文章をしっかりと理解するうえで大事なんです。

要約のやり方

次に要約のやり方についてです。

1.形式段落ごとに区切る
2.その段落の性質を分類する
3.分類の根拠となる部分を見つける
4.各段落でおこない、矢印でつながりを確認する
5.全体要約でまとめる

というのが手順になります。ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。

1.形式段落ごとに区切る

形式段落とは、行頭が一字下げになっている行から、次の一字下げの行の直前までをひとくくりとする、文のまとまりのことです。

問題やテキストによっては、形式段落ごとに数字が振ってある場合もありますね。

数字が振られていない場合は、このまとまりに数字を振りましょう。

2.その段落の性質を分類する

各段落がどのようなことを言いたいのかを確認します。子供と一緒に勉強するときに注意したいのが、「この段落はどんな話?」「何を言いたい段落なの?」と単刀直入に質問することです。

では、どのように質問したらよいのでしょうか?

私が指導するときは、「この段落の役割は、次のうちどれ?」と言って、選んで答えてもらいます。

説明文であれば、

・説明(具体例ふくむ)
・筆者の主張
・理由
・問題提起
・まとめ

の5つです。

物語文であれば、

・いつ
・どこで
・だれが
・なにを
・なぜ
・どのように/どうした

の5W1Hですね。

何に分類されるかを明らかにすると、「そこから選べばいいんだ」と子供は安心して取り組めます。

3.分類の根拠となる部分を見つける

たとえば、子供が段落の性質・役割を「筆者の主張」と答えたとします。

そうしたら、「どこに筆者に主張があった?」「どんなことを主張しているの?」と、さらに質問を重ねます。

そうやって、文章から根拠を探すように促していきましょう。

文章に忠実に読んでいくことが大事になってきますからね。

4.各段落でおこない、矢印でつながりを確認する

1.から3.までをそれぞれの段落でおこなった後は、接続語や指示語に注意しながらつながりを確認していきます。

たとえば、次のような流れです。

1段落 問題提起

2段落 その問題が気になるようになった具体例

3段落 筆者が考える解決策(主張)

4段落 その主張がベストだと考えた理由

5段落 まとめ

このように矢印で関係性をつなげてみましょう。

5.全体要約でまとめる

最初は字数指定なしで、段落の中心部分をつなげるだけで大丈夫です。慣れてきたら、100~200字でまとめるようにレベルを上げていきましょう。

全体要約をしたときに、「一般論」と「筆者の考え」の比較、「筆者の言いたいこと」と「その根拠」などを自分なりの言葉でまとめられたら、文章を理解できたと考えてOKです。

中心文をつなげているときには、「ここってどういう意味?」など子供に説明をしてもらってチェックすると、さらに成長できますよ!

まとめ

今回は要約を文章の理解のツールとしてご紹介しました。

じつは、要約の効果は文章理解だけではないんです。記述にも効果があります。

5. の全体要約のパートでも少し書きましたが、自分なりの言葉でまとめる作業が最終的なゴールなので、ぜひそこを目指しましょう。すると、自分で記述をしているのと同じ効果があります。文章の理解、そして記述の練習に要約を実践してみてくださいね!

※記事の内容は執筆時点のものです

住岡大輔
この記事の著者
住岡大輔 専門家・プロ

NPS成田予備校講師。個別指導Axisで指導スキルを磨き、中学受験から大学受験までの国語・社会を担当。中学受験では偏差値30台の生徒から偏差値60台の生徒まで幅広く経験。現在は、NPS成田予備校にて国語・社会を中心に指導。国語は「必要のない言葉は文章にない」「文法を使って読んでいこう」をキーワードに、文章を忠実に読む細かな読解法を実践。生徒を第一に思った指導方針でとことん生徒に付き合っていく熱意も持ち合わせている。それぞれの生徒に合わせた指導法で成績アップ、志望校合格へ導いてきた。