中学受験で子どもの自立を妨げる“毒親”にならないために|今一度立ち止まって中学受験を考える
中学受験に挑戦するのは、まだ10歳〜12歳の子ども。自分の力だけで受験対策を進めていくのは難しいため、親のサポートが必要不可欠です。
ところが、関わり方次第では、子どもにとってマイナスに働く“毒親”になってしまうことも。どんなことに気をつければいいのでしょうか?
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もしかして毒親予備軍かも……? 中学受験保護者に見られる3つのよくない傾向
「中学受験は親子の二人三脚」という言葉はご存じですね? 高校受験や大学受験と違って、幼い小学生の子どもがチャレンジする中学受験に、親の伴走は欠かせません。
それは昔も今も変わりませんが、近年はインターネットの発達によって、良くも悪くもたくさんの受験情報が簡単に手に入るようになりました。多くの親御さんはこれらの情報を受け取るたびに感情が揺れ動き、結果、子どもの受験にのめり込み過ぎてしまっているように感じます。
熱心さの度合いが行き過ぎてしまうと、子どもの成績が伸びにくくなるばかりか、親子関係がギクシャクしてしまうことも。わが子のために始めた中学受験で、そのようなことになってしまっては本末転倒です。
中学受験でよく見られる保護者の望ましくない傾向は、主に次の3つに分類されます。
- 不機嫌型
- 過干渉型
- 過保護型
詳しく説明していきましょう。
【不機嫌型】日常的な悪口や文句は子どもの精神を蝕んでしまう
不機嫌型は、子どもの成績をはじめ、勉強への向き合い方、勉強の量など、何かにつけて愚痴や文句を言う親御さんです。ご本人はわが子のために良かれと思って言っているつもりでしょうが、それを毎日受け取る子どもはたまったものではありません。
精神的に強い子であれば言い返すこともできますが、小学生の子どもにとっては、親はまだ大きな存在。大好きなお母さんに嫌われまいと、お母さんの顔色を伺いながら必死になって勉強する子もいれば、親の言葉に傷つき、「どうせ私はできない子なんだ……」と自分に自信をなくしてしまう子もいます。
人間形成の上で大事な時期にこのようなことが続くと、中学受験では合格が手に入れられたとしても、その後の親子関係にひびが入ってしまい、修復不可能になってしまうこともあります。
また、愚痴や文句を言う親の傾向として、学校や塾の文句も多いように感じます。「あの先生は教え方が下手」「教育者としてイマイチ」など、子どもの前で先生の悪口を平気で言うのです。
そんな親の言葉を聞いた子どもが、先生の言うことを素直に聞くはずがありません。教育のプロである先生のアドバイスを聞かずに、間違った自己流のやり方で勉強を進めようとして、成績が伸び悩むという結果になりがちです。
一方、子どもの成績を上手に伸ばす親御さんは、学校や塾の先生をうまく持ち上げながら、子どものやる気も引き出していきます。それができるのは、親御さん自身に心の余裕があるからです。
【過干渉型・過保護型】過度な口出しは、子どもの自立の邪魔をする
過干渉型は子どものやることなすこと何に対しても口出しをすること、過保護型は何でも先回りしてお膳立てすることです。
どちらもやっていることに違いがあるわけではなく、受け取る側の子どもがどう感じるかで変わってきます。親が同じように過剰に働きかけていても、過干渉だと感じて親の存在をうっとうしく思う子もいれば、過保護に世話されることに甘えてしまって、特にストレスを感じていない子もいます。
小学生に親のサポートは不可欠ですが、何から何までしてあげる必要はありません。
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