学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小4算数/つるかめ算】つるかめ算に気づく感覚と解法の選び方|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2023年8月07日 有賀隆夫

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

髭之教育会代表の有賀です。

4年生の単元として、多くの子供が基本的なつるかめ算の問題を学習したと思います。

つるかめ算は、通っている塾や指導者によって、優先する解法が異なります。

多くの子が教わるつるかめ算の解法は「面積図」もしくは「」の2パターンが多いでしょう。

つるかめ算の基本的な問題を解くときには、どちらでも問題ありません。

それよりも、「この問題はつるかめ算なのか」を見極めることが重要になります。

つるかめ算の見極め方を知ろう

テキストで問題を解くなら、単元として「つるかめ算」と書いてあります。しかし、実際の入試問題には単元の名前は書いてありません。

ですから子供が問題を読んで、自分で「これ、つるかめ算だ!」と気づく必要があります。

 

つるかめ算を見極める簡単なコツは、

単位の違う2種類の合計に注目する」ことです。

 

例を見て考えてみましょう。

1、ツルとカメが合わせて10匹います。脚の本数の合計は32本です。ツルとカメはそれぞれ何匹いますか。

→ 10匹と32本(頭の合計と脚の合計)

 

2、80円の鉛筆と120円のボールペンを合わせて10本買ったところ、代金は960円になりました。鉛筆とボールペンをそれぞれ何本買いましたか。

→ 10本と960円(本数の合計と代金の合計)

 

ふたつの問題はまったく同じ形式のつるかめ算です。

1のツルとカメなら解けるのに、2になると途端に手が止まってしまう子供がいます。

「これ、つるかめ算だよ」と言ってあげるとスラスラ解けるのに、自分ひとりでは解くことができない。

解法自体は覚えているのに、つるかめ算であることを見極められていないからです

 

つるかめ算の仕組みを完璧に理解するのが理想ではあります。

しかし、まずは「2種類の合計が出てきたらつるかめ算!」と意識するだけで、大きく前進しますね。

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有賀隆夫

有賀隆夫

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髭之教育会代表。東京の大手進学塾で17年間指導。その後校舎責任者を経て独立しプロ家庭教師として15年間、小学生国語・算数、中学生国語・数学、高校生現代文を教える。現在は家庭教師センター髭之教育会代表として、難関校から塾に通わない中学受験まで幅広く個人指導をしている。「せっかくだから考えよう」と「絶対にあきらめない」が指導理念。学習指導の枠を越えて子どものメンタルサポート、学習スケジュール、志望校選定まで子どもと保護者とともに中学受験の総合プロデュースをおこなっている。