
【小5算数/平面図形】図形の分類と性質に注目しよう|中学受験のツボ[算数編]
こんにちは。
株式会社ORA-Trio杉本です。
今回のテーマは「図形の分類」です。
平面図形の種類と分類、そしてその分類を面積の問題に活用する考え方について解説します。
図形は、それぞれ別々の形を表す名前がついていても、共通点をもっているものがあります。
たとえば、「正方形」と「長方形」はまったく別の図形ではありません。「長方形のなかで、たてと横の長さが等しいものを正方形と呼ぶ」と捉えることができるのです。
そして、このような共通点を理解し、応用することで、面積に関する問題を解くことができる場合があります。
今回は、以下の2点について解説していきます。
- 台形・平行四辺形・三角形の図形の性質と考え方
- 実際に例題を解きながらの活用の方法
「どうやって解くか」だけでなく「どのように図形を捉えるか」に注目するよう、お子さんに声かけしてみてください。
台形・平行四辺形・三角形を「台形の一種」と考える
まずは、台形・三角形・平行四辺形の共通点の考え方、面積を求める公式の考え方について解説します。
まず、台形、平行四辺形、三角形の面積を求める方法の確認をしておきましょう。
以下のような公式で習っている子が多いと思います。
台形=(上底+下底)×高さ÷2
平行四辺形=底辺×高さ
三角形=底辺×高さ÷2
これらは、図形の共通点に注目すると「すべて似たようなことを言っている」と考えることができます。
- 台形は「少なくとも1組の向かい合う辺がお互いに平行である四角形」
- 平行四辺形は「2組の向かい合う辺がお互いに平行である四角形」
ということです。
つまり、平行四辺形は台形の一種と考えることができます。
ということは、平行四辺形の面積を求める公式として「(上底+下底)×高さ÷2」を使うこともできるのです。
平行四辺形は、上底と下底の長さが同じですね。
そのため、「(上底+下底)÷2=底辺」となります。その結果「底辺×高さ」という公式になっているということですね。
また、三角形は下図のように考えると、台形に似た図形と考えることができます。
頂点の個数が3つなので、厳密には「台形の一種である」とは言えません。ただ、面積の求め方を考えるうえでは、台形と同じように考えることができます。
上底が0の台形と考えて、
三角形の面積
=(上底+下底)×高さ÷2
=底辺×高さ÷2
このようになるということですね。
図形の共通点を使った例題
ここまでに解説した内容を使った例題にチャレンジしてみましょう。
平行四辺形の面積は、台形と同じ公式「(上底+下底)×高さ÷2」を使うことができます。
台形Aと平行四辺形Bは同じ面積で、高さも同じです。つまり(上底+下底)も同じであると考えられます。
台形Aの上底+下底は5+9=14cmなので、平行四辺形Bの上底+下底も14cmということです。
そして、平行四辺形は「上底=下底(=X)」です。
ここから、長さを求めることができます。
解説は以下のとおりです。
1、台形Aの上底+下底=14cm
2、台形Aと平行四辺形Bは面積が等しく、また高さも等しいため、平行四辺形Bの上底+下底=14cm
3、平行四辺形は上底=下底である。
よってX=14÷2=7cm
もう1問、今度は三角形についての問題です。
以下の例題を見てください。
三角形の面積も、上底を0としたうえで「(上底+下底)×高さ÷2」と考えることができます。
台形C+平行四辺形Dと三角形Eが同じ面積です。また、どの図形も高さは同じです。
つまり、こちらも(上底+下底)が同じということですね。
三角形Eは上底を0cmと考えるので、下底、つまり底辺を求めることができます。
解説は以下のとおりです。
1、台形Cの上底+下底は3+4=7cm
2、平行四辺形Dの上底+下底は4+4=8cm
3、台形Cと平行四辺形Dの上底+下底は合計15cm
4、三角形Eの上底+下底は15cmと考えることができる。
上底は0cmと考えることができる。
よって、Y=15cm
まとめ
今回のまとめは以下のとおりです。
図形を学習するときは、まず特徴・性質に注目してみましょう。
そして、面積の公式を学習するときも「なぜその公式で面積を求められるか」を考える。こうすることで、図形の特徴と公式を関連づけて理解することができるでしょう。
それではまた!
※記事の内容は執筆時点のものです
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