学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/文章題】やりとりは時間ごとに区切って図を描こう|中学受験のツボ[算数編]

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2023年9月20日 有賀隆夫

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

髭之教育会代表の有賀です。

算数で文章題と呼ばれる問題は、数多くあります。図形以外の問題はすべて文章題と呼ぶことすらあります。

細かく単元ごとに分類した解説もたくさんあります。

 

そこで今回は、文章題を単元ではなく「問題の文章中で変化があるか、ないか」という点に注目して説明します。

単元というくくり方ばかりにこだわってしまうと、どうしても解法のパターン認識になる傾向があります。

もう少し大きな視野をもつことで、さまざまな状況に応用できる学力を目指しましょう!

そのままの状況を整理するか、変化していく状況を整理するか

では、例題をふたつ紹介します。

瞬間の状況整理のみの問題

<瞬間の状況整理のみの問題>

Aの水槽にはBの水槽の水より40ml多く、Cの水槽の水はBの水槽の水の3倍の量が入っています。Cの水槽に入っている水の量がAの水槽に入っている水の量の2倍のとき、Bの水槽には何mlの水が入っていますか。

 

問題文が長く、複雑に見える問題ですね。

しかし、この問題では「問題文で与えられている状況」に変化はありません。ですから、書かれている内容を「そのまま整理すれば良い」のです。

 

まずBの水の量を①とします。

すると、A、B、Cそれぞれの水槽の水の量を次のように表すことができます。

A=①+40(AはBより40ml多い)
B=①
C=③(CはBの3倍)……ア

 

そのうえで、最後の条件を加えます。

C=(①+40)×2=②+80(CはAの2倍)……

 

アとイの条件から、

②+80=③
①=80

【解答】80ml

Bは①なので、Bの水の量は80mlとわかります。

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有賀隆夫

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髭之教育会代表。東京の大手進学塾で17年間指導。その後校舎責任者を経て独立しプロ家庭教師として15年間、小学生国語・算数、中学生国語・数学、高校生現代文を教える。現在は家庭教師センター髭之教育会代表として、難関校から塾に通わない中学受験まで幅広く個人指導をしている。「せっかくだから考えよう」と「絶対にあきらめない」が指導理念。学習指導の枠を越えて子どものメンタルサポート、学習スケジュール、志望校選定まで子どもと保護者とともに中学受験の総合プロデュースをおこなっている。