学習 連載 中学受験のツボ[理科編]

【小5理科/化学】モノの溶け方と溶解度|中学受験のツボ[理科編]

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2023年11月08日 山崎翔平

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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国語算数社会

こんにちは。
理科講師兼受験アドバイザーの山崎です。

今回のテーマは「モノの溶け方」。

ココアをお湯に溶かすときを考えてみると、お湯には溶けるものの、冷たい水には溶けにくいですよね。ココアの粉を入れすぎると“溶け残り”も出てしまいます。

こうしたことは知っている子も多いかと思いますが、なぜそうなるのか? については詳しく知らない子も多いかもしれません。

そこで、こうした現象の背景にある「物質が溶ける限界値」と「温度の関係」について解説します。

溶ける限界量と、温度

物質が溶ける量は「温度」によって変わる場合があります。

冷たい水にココアを入れるとなかなか溶けないことがある一方で、温かいミルクに入れるとすぐに溶けて、美味しいホットココアができあがりますよね。

これは、液体が温かくなると、そのなかの「小さな粒子」たちが元気になるから。つまり、より多くのココアを“お友達”として受け入れることができるようになるのです。

例題1

例題1

20°Cのミルク(ちょっと冷たいミルク)と、60°Cのミルク(温かいミルク)。ココアがより多く溶けるのはどっち?

 

60°Cのミルクは温かいので、ミルクのなかの「小さな粒子」たちが元気な状態です。

つまり温かいミルクのほうがココアをたくさん受け入れることができるので、20°Cのミルクよりも、60°Cのミルクのほうがより多く溶けます。

答え:60°Cのミルク

 

溶解度とは?

溶解度とは、あるモノが水に溶ける「限界量」のことです。

たとえば水に砂糖を入れて混ぜると、砂糖は溶けてなくなりますよね。でもたくさんの砂糖を入れすぎると、全部は溶けずに底に残ってしまいます。

このとき、水に溶ける砂糖の最大の量を「溶解度」といいます。

例題2

例題2

100gの水には、最大で35.8gの塩が溶けます。では200gの水には、何gまで塩が溶けるでしょうか?

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山崎翔平

山崎翔平

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SRP教育研究所 学習アドバイザー。(株)amici 学習アドバイザー。元アオイゼミ講師。首都圏および九州の学習塾などで理科の指導をする傍ら、学習アドバイザーとして、学習方法や学習習慣づけの指導も行っている。 高校受験、中高一貫校、大学受験、医学部受験も担当とし、小学校範囲にとどまらない、小中高一貫指導を得意とする。 「なぜ」を大切にし、身のまわりの現象を「ひもとき」体系的に指導し、楽しくなきゃ勉強ではない、続けることが大事だというのがモットー。