学習 連載 中学受験のツボ[理科編]

【小5理科/化学】取り扱い注意? 水素の特徴と歴史を見てみよう|中学受験のツボ[理科編]

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2023年11月30日 倉石圭悟

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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国語算数社会

こんにちは、倉石です。

中学受験の理科では、さまざまな気体が登場します。そのなかで、酸素や二酸化炭素、窒素に次いで有名なのが「水素」です。

しかし水素は空気中にほぼ存在しないことから、なかなか身近に感じづらいですよね。

 

そこで今回は、水素が使用されている(されていた)例を、水素の性質と関連づけて紹介していきます。

水素の基本的な性質

まずは、水素の基本的な性質を説明します。

水素の主な特徴は、以下の4つです。

  1. もっとも軽い気体である
  2. 空気中で音を立てて燃える
  3. 無色無臭である
  4. 水にはほとんど溶けない

 

ここでは、2つ目の特徴である「空気中で音を立てて燃える」について見ていきましょう。

空気中で音を立てて燃える

水素の入った試験管に火のついたマッチ棒を近づけると、「ポンッ」と音を立てて燃えていきます。

このように、水素は燃える気体なのです。

 

ここで注意してほしいのが、酸素との違いです。

酸素には、モノが燃えることを助けるはたらきがあります。この性質を「助燃(じょねん)性」といいます。

一方、水素には「助燃性」はありません。酸素はモノが燃えるのを助けるのに対し、水素はそれ自体が燃えるのです。

 

また、試験管のなかで水素が燃えると、試験管の内側が白く曇ります。これは、水素が燃えるときに「水」ができるからです。

木や紙、ガソリンなどと違い、水素が燃えるときに「二酸化炭素」は出てきません。出てくるのは「水」だけなんですね。

飛行船の発達と大事故

水素はもっとも軽い気体で、その軽さは空気の約14分の1ほどです。

この性質を利用し、以前は「飛行船」を浮かせることに用いられていました。話題のアニメ『進撃の巨人』でも、飛行船が活躍するシーンがありますよね。

 

飛行船が浮くのは、

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倉石圭悟

倉石圭悟

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Webメディア「ホンネで中学受験」スタッフ、個別指導塾Growy講師。大手集団塾、大手個別指導塾、家庭教師などで小学生から高校生までの指導を経験。「生徒一人一人の幸せのために」をモットーに、算数・理科を中心に指導をしている。何度スベっても動じない鋼の心臓の持ち主。趣味は野球、作詞作曲、料理