学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小5算数/時計算】問題の種類に関係なく大切な「時計算の考え方」|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2024年1月27日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは。
株式会社ORA-Trioの杉本です。

今回のテーマは「時計算」です。

時計算は、問題によって変わることのないポイントを押さえることが重要です。そのポイントを理解していれば、基本問題から応用問題まで、非常に多くの問題を、同じ考え方で解くことができます。

 

今回は、まずは多くの問題で活用できるポイントを確認します。

そのあと、実際に例題にチャレンジしてみましょう。

ポイント1:「長針と短針の進む角度」を理解しておく

基本的には、時計の長針・短針の動きはどのような時計でも同じです。

それぞれの動きはしっかりと理解しておきましょう。

 

長針は、1時間、つまり60分で360°回転します。

よって、360÷60=6° より、「1分あたり6°」回転するということです。

 

同じように、短針は12時間、つまり720分で360°回転します。

よって、360÷720=0.5° より、「1分あたり0.5°」回転するということですね。

 

さらに、ふつうの時計では、長針と短針は同じ方向に回転します。そのため、長針と短針の進む角度の差も重要となります。

長針と短針の進む角度の差は、1分あたり6-0.5=5.5°」というのも押さえておきましょう。

 

「ふつうの時計なら長針は6°/分、短針は0.5°/分」
「長針は短針よりも5.5°/分だけ多く進む」

というのは覚えておき、そのまま使っても良いでしょう。

ただし、忘れてしまったときは、先ほどのような計算で求められるようにしておくと、安心ですね。

ポイント2:問題で問われている直前の「ちょうど◯時」の時計を描く

多くの子が面倒くさがって省略してしまうのが、この「時計を描く」という手順です。

もちろん、正解できるお子さんは省略しても良いでしょう。しかし、もしお子さんがまちがえることが多いなら、「まず図を描く」というのを習慣づけてみましょう。

 

たとえば、「8時50分」という時刻が出てくる問題であれば、「8時」の時計を描くということですね。

 

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。