学習 連載 中学受験のツボ[理科編]

【小5理科/天気】低気圧とは? 気圧の決まり方や、低気圧の中心の様子を理解しよう|中学受験のツボ[理科編]

専門家・プロ
2024年4月03日 伊丹龍義

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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国語算数社会

テレビを見ていると、「低気圧が接近しているので雨が降りやすくなります」と天気予報士が話している姿を目にすることが多いですよね。

では、そもそも低気圧とは何なのでしょうか?
低気圧は、どのようにしてできるのでしょうか?
低気圧がくると、どうして雨が降りやすくなるのでしょうか?

今回は、これらについて一緒に学んでいきましょう。

気圧の決まり方

問題

気圧は何によって決まる?

 

気圧とは「空気中にあるモノを空気が押す圧力」を指す言葉です(※1)

この圧力が小さい(低い)ときに、低気圧とされます。

そして圧力の大きさは「空気の濃さ」によって決まります。

 

空気が濃いときは、空気中にあるモノを押す力や圧力も大きくなります。逆に空気が薄いときには、空気中にあるモノを押す力は小さくなります。

つまり、気圧の大きさは「空気の濃さ」によって決まり、低気圧とは「空気が薄いところ(※2)」を指す言葉ということです。

解答:空気の濃さ

 

※1 力に対して、圧力は「単位面積」当たりで考えます。空気が押す力はモノの表面積によって変わってしまい、複雑になるため、空気の場合は表面積によって変わらない「圧力」を考えるケースが多いです

※2 厳密には、周囲と比べて空気が薄い(気圧が小さいところ)を「低気圧」といいます。なお海抜0m地点では、気圧の平均は1013hPa(ヘクトパスカル)くらいと考えられています

低気圧の中心

問題

低気圧の中心では、どのような風が吹いている?

 

私たちはふつう、混んでいる場所よりも、空いている場所のほうが過ごしやすく感じますよね。

これと同じく、空気も、混んでいるところから空いているところに移動する性質があります。

 

低気圧は周囲に比べて空気が薄いところなので、周囲から空気が移動してきます。この空気の移動のことを、私たちは「」と呼んでいます。

つまり低気圧の中心には、周りから風が吹き込んでくるのです。

 

そして、この吹き込んできた風が低気圧の中心でぶつかり、上向きに曲げられます(※3)

この上向きの風のことを「上昇気流」といいます。

 

さらに、上昇気流に乗って空気中の水蒸気が上空に巻き上げられていき、上空の冷たい空気によってその水蒸気が冷やされ、細かい水滴や氷の粒になります(※4)。これが「」ですね。

 

このように低気圧の中心では、周囲からの風、そして上向きの風が吹いているのです。

解答例

周囲からの風と、上向きの風が吹いている

 

※3 イメージとしては、「低気圧の中心に向かって全方向から風が吹き込んでくる」→「中心でぶつかる」→「全方向から風がくるので戻れず、下には地面があるので、唯一空いている上に向かって空気が移動する」という流れをたどります

※4 厳密には、上空は気圧が低いので、上昇した空気が膨張することによって温度が下がります

差がつくポイント

問題

そもそも低気圧は、どのようにしてできる?

 

低気圧のでき方は理解が難しい部分ではありますが、簡単にいうと、先ほど紹介した「上昇気流」がポイントになります。

暖かい空気は密度が小さいので(ふわふわしているので)上のほうに行きますが、このとき、地上近くでは空気が薄くなるため低気圧ができるんですね。

 

ちなみに近年、都市部で見られるようになった「ゲリラ豪雨」にも上昇気流が関係しています。太陽の熱でアスファルトなどの地面が急激に暖められ、上昇気流が発生することでその場に雲が発生し、猛烈な雨が降ります。

また台風は、熱帯近くの海の水が暖められ、上昇気流ができることによって生まれます。

解答例

上昇気流によって、地上近くの空気が薄くなることによってできる

 

まとめ

天気予報でよく聞く「低気圧」という言葉ひとつとっても、今回紹介したような“理科の学び”がたくさんあります。

低気圧の知識を確認するだけでなく、そのほかのふだんの生活のなかでも、“理科の学び”につなげられることを探せると良いですね。

こうすることで記憶に残りやすくなりますし、これまで以上に理科を楽しく学べるようにもなるでしょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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