連載 ホメ夫先生のやる気引き出し術

「ハマグリは栗ですか?」授業後の生徒から質問|全力珍回答! ホメ夫先生のやる気引き出し術(7)

専門家・プロ
2015年10月21日 辻義夫

こんにちは。辻・E・ホメ夫です。

すっかり肌寒い日が多くなり、身が引き締まる思いですね。

今回も子どもたちの珍回答をご紹介して全力で褒め称えたいと思います。子どもたちは小学校も高学年になってくると随分しっかりしてくるのですが、やはりまだまだ子ども。意外なところで経験の少なさが出ます。

ハマグリは栗の実に似ている貝。ウミネコは鳴き声が猫に似ている鳥

ある日のこと、小学6年生の女子生徒が、授業後に私のところに駆け寄ってきて、恥ずかしそうに耳打ちしました。

「先生、ハマグリって栗ですか?」

へたをすると吹き出してしまいそうな質問ですが、私は真顔で答えます。

「ハマグリは二枚貝で、栗じゃないよ。でも栗の実に形が似ているから、ハマグリっていう名前がついたって言われているんだ。ちなみにウミネコもネコじゃないんだけど、知ってる?」

「……鳥?」

「そう! よく知ってるね。なんでウミネコっていうんだろうね。」

「さあ……、ねこに似てるの?」

「見た目じゃないよ。」

「あ! 鳴き声!?」

「その通り!」

こんなやりとりの末に記憶したことって、なかなか忘れません。二十数年も教える仕事をしていると、昔教えた子どもたちが大人になってから出会うことがありますが、子ども(この話の子もすでにいい大人ですが)もしっかり覚えているものです。

由来を知ることが記憶の助けになる

この子のエピソードが教えてくれるのは、ものの名前には由来があり、それを知っておくことは、記憶の大きな助けになるということです。

オオバコという植物があります。この植物の名前は漢字では「大葉子」ですが、まさに「名は体を表す」なのです。葉の先が大きく広がった形をしていて、まるでしゃもじのような形です。

その葉を地面に大きく広げる姿(ロゼット葉)からこの名前がついたと言われています。

このことを知っていると、オオバコという名前から形、道端に葉を広げている様子まで、ありありと思い描けるのです。忘れないですよね。

この植物の名前を「オオバコ、オオバコ、オオバコ……」と連呼して覚えるのって、もったいなくはないかと思います。

「?」って思ったら、ちょっと恥ずかしいかもしれませんが、先生に「耳打ち」しに行ってみませんか?

きっといろんな驚きが、発見があると思いますよ。

※この記事は、「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです


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※記事の内容は執筆時点のものです

辻義夫
この記事の著者
辻義夫 専門家・プロ

中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員

つじ よしお大手進学塾での指導経験を経て、中学受験専門プロ個別指導SS−1創設メンバーとして副代表、現在は顧問を務める。「わくわく系中学受験理科」と称される指導法、勉強法は「楽しく学べて理科系科目が知らない間に好きになってしまう」と好評。子どもの良いところをほめまくることから「辻・アインシュタイン・ホメ夫」の異名を持つ。「カレーライスの法則」「ステッカー法」など子どもが直感的に理解できて腑に落ちる解法を編み出す名人でもある。著書に『頭がよくなる 謎解き理科ドリル』(かんき出版)『中学受験 見るだけでわかる理科のツボ』(青春出版社)『中学受験 すらすら解ける魔法ワザ 理科・計算問題』(実務教育出版)などがある。

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