連載 ホメ夫先生のやる気引き出し術

明日から数日間、東京、神奈川の6年生は「珍回答封印」です!|全力珍回答! ホメ夫先生のやる気引き出し術(31)

専門家・プロ
2017年2月02日 辻義夫

こんにちは。辻・アインシュタイン・ホメ夫です。

いよいよ明日から、東京・神奈川の入試が始まりますね。明日から数日間は、6年生は

絶対に「珍回答封印」でお願いしますよ!

当日の思わぬミスはとんでもない結果になることもありますので、細心の注意で望みましょう。

試験ではときに「注意書き」をしっかり読まなかったために、思わぬ結果になることがあります。

「円周率は3.1?」注意書きをよく確認しましょう

昔、とある塾にて、ある学校名を冠した「〇〇中模試」でのことです。

その学校の問題は、よくある「冊子タイプ」で、数枚のプリントを重ねて2つ折りにし、それを本のようにめくっていくタイプのものです。

表紙に注意書きがあり、試験時間や注意事項、円周率などの条件が書かれてありました。

試験開始前。

模試とはいえ入試直前。本番そっくりにつくられている問題が配布されると、クラスに緊張感が漂います。

みんな、食い入るようにその表紙を睨んでいます。

Uさんもその一人です。

「しっかりと注意書きを熟読しているのか……」とホメ夫も真剣な眼差しでクラスを見渡しています。

「始め!」

一斉に表紙をめくる音と、それに続いて鉛筆の先が解答用紙にぶつかる音が教室に響き渡ります。

試験終了後、かなりの手ごたえがあったUさん。

ホメ夫のもとに駆け寄ってきます。

Uさん:先生、めっちゃできたよ!

ホメ夫:本当? すごいじゃん! 楽しみだね結果が。

Uさん:うん。たぶんA判定。

ホメ夫:そうか~。試験が始まる前も真剣に表紙の注意書き読んでたもんね。注意書きをしっかり読むようにって前に言ったの、覚えてたの?

Uさん:え? あぁ、あれね、1番の計算が透けて見えないかな~って、透視能力使ってたの。

ホメ夫:……(+_+) あのね。じゃあもしかして「円周率は3.1」って指定は……。

Uさん:エエ~っっっ!?※△■!!! 3.14ぢゃないの?(T_T)

……悲しいですが実話です( ;∀;)

Uさんはその模試で、円がらみの問題が「全滅」だったのでした……。

幸いUさんは本番では「エエ~っっっ!?※△■!!!」とはならず志望校に合格しましたが、皆さんくれぐれも気をつけてくださいね。

各学校で注意書きは異なる

余談ですが、テストの注意書きといえば、各学校「個性」があります。

たとえば開成中学校。

算数の問題の1枚目の1番上に注意書きがあります。

「答えが分数になるときは、できるだけ約分して答えること。円周率が必要なときは3.14を用いなさい」

「式や図や計算などは、他の場所や裏面に書かないで、すべて解答用紙のその問題の場所に書きなさい」

2013年まではこの2つだったのですが、2014年からこんな1行が加わりました。

「問題用紙を切り取ってはいけません」

2013年の入試で、何かあったのでしょうか? 気になります(^^)

「大人の対応」を求めてくるのが渋谷教育学園幕張中。理科の注意書きにはこうあります。

「小数第1位まで答えるときは、小数第2位を四捨五入しなさい。整数で答えるときは、小数第1位を四捨五入しなさい。指示のない場合は、適切に判断して答えなさい」

最後の一文が重いです。

渋幕は非常に思考力を問う問題を出しますが、数字の扱いに関しても考えて自分で判断せよと。

こう一任されてしまうと、受験生も責任重大です。

以下、学校名は省略しますがこんな注意書きも。

「指示があるまで、この問題用紙を開いてはいけません」

Uさんのように「透視能力」を使わず注意書きを読みましょう(T_T)

「問題にかいてある図形は正しいとは限りません」

これもお約束ですね。

「問題用紙および解答用紙を折ったりきったりしないこと」

前述の開成中もそうですが、近年増えた注意書きです。

「おわりの“チャイム”が鳴ったらとちゅうでもやめなさい」

これも基本です。時間配分に注意しましょう。

「定規・コンパス・分度器・計算機を使わず答えてください」

念には念を入れてますね。

「与えられた定規のみ使用してよいものとします」

こういうパターンもあるんですね~。

「試験中は携帯電話の電源は必ず切ってください」

今どきな話題ですが、実際気をつけましょう。

「円周率は、3.14159265……と、どこまでも続いて終わりのない数です」

小学生は一瞬「!?」ですが、ちゃんと問題文の中に「ただし円周率は3.14とします」ただし書きが(^^)

「答をなおすときは、きれいに消してから書き直してください」

ホメ夫はよく子どもたちに「答案用紙はラブレターだと思ってていねいに書くんだよ」と言います。ま、ラブレターをまだ書いたことない子がほとんどですが、将来書くときに(今どき書くか?という問題はさておき)ふと思い出してもらえればと。

「私語、用具の貸し借りは禁止します」

これは絶対ダメですよ~(+o+)

さて、受験生の皆さんには、しっかり注意書きを読んで、試験では全力を出し切ってほしいですね!

4年生、5年生は塾の新しい学年が始まります。

がんばりましょう!!

※この記事は、「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです


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※記事の内容は執筆時点のものです

辻義夫
この記事の著者
辻義夫 専門家・プロ

中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員

つじ よしお大手進学塾での指導経験を経て、中学受験専門プロ個別指導SS−1創設メンバーとして副代表、現在は顧問を務める。「わくわく系中学受験理科」と称される指導法、勉強法は「楽しく学べて理科系科目が知らない間に好きになってしまう」と好評。子どもの良いところをほめまくることから「辻・アインシュタイン・ホメ夫」の異名を持つ。「カレーライスの法則」「ステッカー法」など子どもが直感的に理解できて腑に落ちる解法を編み出す名人でもある。著書に『頭がよくなる 謎解き理科ドリル』(かんき出版)『中学受験 見るだけでわかる理科のツボ』(青春出版社)『中学受験 すらすら解ける魔法ワザ 理科・計算問題』(実務教育出版)などがある。

中学受験情報局「かしこい塾の使い方」 https://www.e-juken.jp/

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