塾の先生を味方につけられる賢い親になろう|今一度立ち止まって中学受験を考える
中学受験の勉強を進める上で、塾は欠かせない存在です。しかし、その塾の先生とうまくコミュニケーションがとれていない親御さんは少なくありません。なぜ塾の先生とうまく関係を築けないのでしょうか。そこには塾の先生と親御さんの双方が抱える問題があります。
塾に入れば成績が伸びて当然?
「高い授業料を払っているのに、成績が上がらない」。塾に対してこうした不満を言う親御さんがいます。確かに、中学受験塾の授業料は安くはありません。しかし高い授業料を払っているのだから、塾が成績を上げるべきだと主張するのは、学習と学力向上の関係から言って少々無理があると言えます。これはハッキリと言えることですが、子どもの学力は家庭学習の時に伸びるのです。それをきちんと理解している人は実は少ないです。
認知科学的に学習には、少なくとも3つの構造があると考えられています。「(新しい情報の)インプット」「(獲得した情報の)再構成」「(獲得した情報の)アウトプット」の3段階です。実は塾や学校といった教育機関が担っているのは、この第一の段階である「インプット」なのです。
最近では「再構成」の段階こそが重要であるという研究が進み、その結果「アクティブラーニング」というかたちで、この再構成の部分を学習の主軸する動きが活発化しています。これは逆に言うと「インプットは各自で頑張ってね」とすることであり、学力格差を生みやすくなるという構造的問題も生じるのですが、その議論はひとまずここでは省きます。
重要なのは子ども達に「インプット」の部分を丸投げすることのリスクです。学べない子は本当に学ぶことができないので、現在における塾や学校の役割は「インプット」に偏ることになっているわけです。
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