中学受験ノウハウ 連載 今一度立ち止まって中学受験を考える

家庭学習で集中モードをどうつくる? 学習スケジュールの立て方や、休み方を考える|今一度立ち止まって中学受験を考える

専門家・プロ
2022年5月12日 石渡真由美

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受験生なんだし、勉強にもっと集中して臨んでくれたら……。お子さんの家庭学習に頭を悩ませている親御さんは多いことでしょう。もしかするとその悩みの原因は、学習スケジュールの立て方や、休み方にあるかもしれません。

勉強以外の時間も1週間のスケジュールに入れる

子どもが長い時間机に向かって勉強している様子をみると、「勉強、頑張っているな」と思う親御さんは少なくないでしょう。ただ、闇雲に時間をかけて勉強すれば、それで成績が上がるという話でもありません。ダラダラと問題を解いていたり、気持ちが上の空で集中できていなかったりするのは、よくある話です。大人でさえ長時間机の前に座って集中できるわけではないのですから、小学生の子どもとなれば、尚更でしょう。

もちろん受験勉強に、勉強時間と量はある程度は必要ですが、それだけでなく「質」が極めて大事です。そして勉強の質を高め、集中するには、学習スケジュールを立てておくことが肝心です。

私がおすすめしているのは、1週間分のスケジュールを立てることです。その際は塾の予定だけでなく、学校や習い事なども含めて曜日ごとに予定を書き出すことをすすめています。また、予定を立てる際は、子どもの遊ぶ時間、たとえば観たいテレビの時間や、休憩する時間なども、できるだけ書き出すようにお伝えしています。そうすることで、「1日(1週間)のうちに、どのくらいの空き時間があるか」が見えてくるからです。そうやって浮き彫りにした空き時間に合わせたり、あるいはその他の予定を調整したりして、やるべき勉強を考えていきます。

ただし、とにかく空き時間を勉強時間にあてればよいのかというと、そうではありません。

詰め込み過ぎは、かえって非効率になりかねない

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宮本毅

宮本毅

  • 専門家・プロ

1969年東京生まれ。武蔵中学・高等学校、一橋大学社会学部社会問題政策過程卒業。大学卒業後、テレビ番組制作会社を経て、首都圏の大手進学塾に転職。小学部および中学部で最上位クラスを担当し、多数のトップ中学・高校に卒業生を送り込む。2006年に独立し、東京・吉祥寺に中学受験専門の「アテナ進学ゼミ」を設立。科目間にある垣根は取り払うべきという信念のもと、たった一人で算数・国語・理科・社会の全科目を指導している。また「すべての子どもたちに自発学習を!」をテーマに、月一回の公開講座を開催し、過去3年間でのべ2000名近くを動員する。若い頃からの変わらぬ熱血指導で、生徒たちの「知的好奇心」を引き出す授業が持ち味。YouTubeチャンネル「アテナチャンネル」を運営。

■著書

『はじめての中学受験 これだけは知っておきたい12の常識』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)『中学受験 同音異義語・対義語・類義語300』(中経出版)『文章題最強解法メソッド まるいち算』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)『中学受験 ゴロ合わせで覚える理科85』(KADOKAWA出版)『中学受験 ゴロ合わせで覚える社会140』(KADOKAWA出版)『ケアレスミスをなくせば中学受験の9割は成功する』(KADOKAWA出版)『合格する子がやっている 忘れない暗記術』(かんき出版)

石渡真由美

  • この記事の著者

フリーライター。子供の誕生をきっかけに、わが子の成長に合わせ、ベビー雑誌、育児・教育雑誌、塾専門誌で取材執筆。6年前に子供の中学受験を経験したものの、国立大学の附属中学で併設高校が無かったため、その3年後に“高校受験生の母”、またその3年後に“大学受験生の母”も体験。中・高・大の3つの受験を知る受験ライター。