学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/速さ】複雑な状況を図にする|中学受験のツボ[算数編]

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2022年8月31日 有賀隆夫

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。 算数編 杉本啓太先生有賀隆夫先生が担当します。
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国語理科社会

髭之教育会代表の有賀隆夫です。

今回は少し複雑な旅人算についてお話しします。

1.問題文を理解するのが一番難しい

単純な問題なら、一つ二つ式を立てれば答えを出すことができます。

しかし実際の入試問題は、より複雑になっています。

「これ国語の問題かしら?」と思ってしまうような、長い問題が出ることもあります。

複雑な内容を理解するときに図にするのは、算数の基本です。

ところが、速さの図って複雑になると、わけがわからなくなりがちなんです。

「どの部分が何を表してるのか」、わけがわからなくなっている子供がたくさんいます。

なぜなのでしょうか。

2.内容の理解ありきの図はあまり意味がない

それは、図を書くときに時間だけを書き込んでいて、「時刻」について意識しないからです。

■問題
妹が家から駅に向かって出発した3分後に母親が駅に向かって家を出ました。その5分後に姉も家から駅へ歩きだしました。姉は6分後に妹を追い越し、そのあと10分後に母親に追いつきました。妹と姉と母の速さの比を求めなさい。

子供にこの問題の図を書かせてみましょう。

わざと少し意地悪な文章にしてあります。よく出る問題なので見たことがあるかもしれません。

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有賀隆夫

有賀隆夫

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髭之教育会代表。東京の大手進学塾で17年間指導。その後校舎責任者を経て独立しプロ家庭教師として15年間、小学生国語・算数、中学生国語・数学、高校生現代文を教える。現在は家庭教師センター髭之教育会代表として、難関校から塾に通わない中学受験まで幅広く個人指導をしている。「せっかくだから考えよう」と「絶対にあきらめない」が指導理念。学習指導の枠を越えて子どものメンタルサポート、学習スケジュール、志望校選定まで子どもと保護者とともに中学受験の総合プロデュースをおこなっている。