【小4/国語力アップ】小説の記述 ―― 登場人物の心情を読み取ろう|中学受験のツボ[国語編]
こんにちは、松尾です。
近年、大学入試改革や「思考・判断・表現する力の育成」を目指す新学習指導要領などの影響もあり、中学入試でも記述問題は増加傾向にあります。
今回は、小説の記述問題を扱います。小説の記述問題で特によく出題されるのが、「登場人物の心情」を問う記述問題です。
登場人物の心情に関する記述問題の考え方
それでは、登場人物の心情を記述する問題の答え方を具体的に解説していきます。
心情を記述する問題は「原因+心情」で答える場合がほとんどですが、まず考えることは結論です。この場合の結論とは、「心情」です。
結論から考えることで設問に正しく答えることができ、何を書けばよいかが明確になります。
そして、次に原因を考えます。結論となる心情を引きおこしたものですね。
結論、すなわち心情がわかっていると、その原因が何なのかもわかりやすくなります。
ステップ1:結論を考える
ステップ2:原因を考える
解き方の例
例題1
【本文】
いよいよ約束が決まって、もうたつという三日前に清を訪ねたら、北向きの三畳に風邪を引いて寝ていた。俺の来たのを見て起き直るが早いか、坊ちゃん、いつうちをお持ちなさいますときいた。卒業さえすれば、金が自然とポケットの中にわいてくると思っている。そんなにえらい人をつかまえて、まだ坊ちゃんとよぶのは、いよいよばかげている。俺は単簡に、当分うちは持たない。田舎へ行くんだと言ったら、非常に失望した様子で、ごま塩のびんの乱れをしきりになでた。
出典:夏目漱石『坊ちゃん』
【問い】
傍線部での清の気持ちを70字以内で説明しなさい。
【考え方】
ステップ1:結論を考える
まず、結論(心情)から考えると、傍線部の直前に「失望した様子で」とあるので「失望する気持ち」が心情であることがわかります。
ステップ2:原因を考える
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