学習 連載 中学受験のツボ[国語編]

【小6国語/文章理解】情景描写からわかることはなんだろう?|中学受験のツボ[国語編]

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2022年10月08日 住岡大輔

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。 国語編 松尾吉久先生、住岡大輔先生、茂山起龍先生が担当します。
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算数理科社会

こんにちは、住岡です。

10月になり、継続してこのコラムを読まれているご家庭では、お子さんに変化が訪れているころでしょうか? 少しでもよい変化があって、お子さんの成長の助けになっているのであればうれしいです!

志望校合格や、ひとつ上のステップへ進めるよう、今後も一緒に頑張っていきましょう。

 

さて、今回扱うのは情景描写の読解です。

心情や比喩などと同様によく問題にされる内容で、マスターしていくのに時間がかかります。

これからお伝えすることを踏まえ、コツをつかみましょう!

情景描写の読解のコツ

例文を見ながら、情景描写の読解のコツを紹介します。

例文

外がカラっとした天気だったから、グラウンドで遊ぼうということになった。

「キャッチボールをしよう」勇太はそう言った。

勇太は自分の主張が強いタイプだ。だから、ぼくも不満はあるけれど、勇太が言ったことを受け入れてきた。

ただ、今日だけはサッカーがしたかった。だってようやく足の骨折が治ったんだ。思いっきり足を使った運動がしたい。

「ぼく、サッカーがいい」
ぼくがそう言うと、勇太は露骨にイヤな顔をした。

「なんでだよ。いつもは『任せる』って言うのに」
トゲのある言い方をしてきた勇太にイラッとした。

「オレはキャッチボールがしたいのに! 自分勝手だ!」
自分勝手はそっちだろう。売り言葉に買い言葉が続く。

さっきまでの快晴はウソのように、空はどんどんと暗くなっていく。

「じゃあもういいよ! 勝手にしろ!」
勇太が教室に帰ってしまった。

そこからポツリポツリと雫が降ってきた。

いつもは一緒に帰っていたのに今日は一人だ。その頃には土砂降りになっていた。

(筆者作成)

解説

まず、この文章は「ぼく」視点の文章ですね。そのため、心情や情景も「ぼく」視点になります。

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住岡大輔

住岡大輔

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NPS成田予備校講師。個別指導Axisで指導スキルを磨き、中学受験から大学受験までの国語・社会を担当。中学受験では偏差値30台の生徒から偏差値60台の生徒まで幅広く経験。現在は、NPS成田予備校にて国語・社会を中心に指導。国語は「必要のない言葉は文章にない」「文法を使って読んでいこう」をキーワードに、文章を忠実に読む細かな読解法を実践。生徒を第一に思った指導方針でとことん生徒に付き合っていく熱意も持ち合わせている。それぞれの生徒に合わせた指導法で成績アップ、志望校合格へ導いてきた。