学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小5算数/分数・小数】分数の大小を比較するときは「揃え方」に注目しよう|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2023年5月25日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは、株式会社ORA-Trioの杉本です。

今回のテーマは「分数の大小比較」。

 

分数・小数の単元には、複数の分数の大きさを比較させる問題があります。

このような問題は、理屈だけで言えば、通分すればすべての問題は解けるはず。ところが実際には、計算が複雑になってしまう問題など、通分だけでは対応しづらい問題も出てきます。

そのような問題が出てきても、通分以外に「大きさを比較する方法」を知っておくと焦らず対応できます。そしてそれぞれの方法を頭のなかで整理し、問題ごとに「どの解法が効率的か」を判断できるようにしておくことも大切です。

より早く、迷わずに解くことができ、テスト中に時間をかけることもなくなるでしょう。

 

分数の大きさを比較する4つの方法を紹介しますので、それぞれどのような分数のときに有効か確認してみてください。

分母を揃える方法

まずは、分母を揃える方法をふたつ紹介します。

解法【1】分母を最小公倍数に揃える

「分母を最小公倍数に揃える方法」から見ていきましょう。

例題1

以下のふたつの分数のうち、大きいほうはどちらですか。

\(\frac{13}{24}\)   \(\frac{19}{36}\)

 

分母同士の最小公倍数が簡単に求められる場合は、分母を揃えてしまいましょう

いわゆる、分数のたし算・ひき算で使う「通分」です。

今回は、24と36の最小公倍数である72に揃えれば良いですね。

 

例題1の解法は、以下のとおりです。

1、それぞれの分数の分母を72に揃える

\(\frac{13}{24}\) = \(\frac{39}{72}\)

\(\frac{19}{36}\) = \(\frac{38}{72}\)

2、よって、\(\frac{13}{24}\) のほうが大きい

答え:\(\frac{13}{24}\)

 

解法【2】分母を1に揃える

次に「分母を1に揃える方法」を紹介します。

例題2

以下の3つの分数のうち、いちばん小さい数はどれですか。

\(\frac{10}{3}\)    \(\frac{13}{4}\)    \(\frac{36}{11}\)

 

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。