学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/分数・小数】循環小数を元の分数へ変換する方法|中学受験のツボ[算数編]

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2023年6月24日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは、株式会社ORA-Trioの杉本です。

今回のテーマは「循環小数」。無限に続く小数を、分数に変形するタイプの問題ですね。

誘導なしで解くのは難しい問題も多いため、問題文には“ヒント”が書かれているケースも少なくありません。

そこで今回は、このヒントを活用する解法を紹介します。

“ひと工夫”が必要な応用問題の解き方も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ヒントを使った基本的な解法

循環小数の問題文には、以下のような“ヒント”が記載されている場合があります。

\(\frac{1}{9}\)を小数にすると0.111……、\(\frac{1}{99}\)を小数にすると0.01010……となります。これを使って、以下の問いに答えなさい。

 

分子が1、分母が9や99などの「9が続く分数」は、小数にすると0と1だけで表されます。

そして分母が大きいほど、1と1のあいだに「0」がたくさん入った小数となります。

まずは、分数のこの性質を覚えておきましょう。

\(\frac{1}{9}\) = 0.111……
\(\frac{1}{99}\) = 0.010101……
\(\frac{1}{999}\) = 0.001001001……

 

例題

では、実際に問題を解いてみましょう。

例題1

以下の小数を分数にしなさい。

(1)0.444……
(2)0.237237237……

それぞれ、繰り返しの桁数に注目することがポイントです。

 

(1)0.444……

(1)の問題は「4」のみの1桁の繰り返しなので、同じく1桁の繰り返しである「\(\frac{1}{9}\)」を使えば良いことがわかります。

「1 → 4」と4倍になっているので、分数にしたあとに4倍をすればOKです。

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。