中学受験を選択する意味|三田国際学園学園長 大橋清貫の「選びたい教育」(1)
※この記事は、「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです。
はじめまして。コラム掲載のお話を頂いていながら、なかなかスタートが切れず遅くなってしまいました。微力ですが、教育に関して保護者の方や受験生の方にいくらかでもお役にたつ情報や参考になる視点をこのコラムで綴れたらと思います。よろしくお願いします。
今回は、中学受験をする場合の学校選択の意味について一緒にお考えいただければと思います。
中学受験を選択されるということは、逆説的ですが、地元の公立中学校に進学しないという選択でもあります。どちらにもメリットがありますので、公立中学校進学以上の成果を期待しての中学受験選択となります。すぐ近くの公立に通えば、通学時間はあまりかからないでしょうし、小学校時代の仲間も何人もいることでしょう。
そのメリットを上回る何かがあると確信した場合、中学受験は現実的な選択となっていきます。もう一歩踏み込ませてもらえば、その何かがしっかりと存在することこそが「中学受験をするという積極的な意味」になると思います。
「中学受験をするという積極的な意味」は曖昧にすることなく、しっかりと話し合いをされて親子の意志として共有してほしいと思います。そうであってこそ、中学受験の意義があると考えます。
なぜなら「中学受験をするという積極的な意味」はその先の学校選びに大きな影響があるはずですし、学校選択の基準となるはずだからです。そうであれば、学校選択に迷いも(失礼な言い方ですが)ブレもなくなるはずです。
「中学受験をするという積極的な意味」は重要です。中学受験と言う長いトンネルに入る前に大いなる議論をして決め、強い意志として持ち続けてほしいものです。
実際、いざ始まると最初の志は薄れ、友達より少しでもレベルの高い中学校へ、あの子も行くから、ひどい場合はご近所の目もあるからというように揺れていきます。模擬試験ごとに発表される偏差値表を見て当初とは違う価値観が登場したりします。
もう一度問います。「中学受験をする積極的な意味は何ですか」
この回答は大げさに言えば、人生の積極的な意義につながるものであってほしいと思います。中学受験の値打ちはそこにあると個人的には思うのです。
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