学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/差集め算】「どうそろえるか」の視点を持とう|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2023年10月30日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは。
株式会社ORA-Trio杉本です。

今回のテーマは「差集め算」です。

商品の金額や、ひとつのイスに座った人数の違いに注目して解いていく。

このような形で出されることが多い問題ですね。

 

差集め算にはいくつかの種類があり、その種類に合った解法を習う子も多いと思います。ただし、一見すると違う解法でも、実は根本的な考え方は同じである場合もあります。

 

今回は、差集め算の基本・応用問題について解法を解説します。

それぞれの解法自体を覚えるのではなく、「異なる解法に共通している視点」に注目しながら読んでみてください。

基本的な差集め算の解法

まずは、基本的な差集め算の解法を解説します。

以下の例題を見てください。

例題1

クラスの子供にチョコレートを配ります。1人2個ずつ配ると63個あまります。1人4個ずつ配ると1個あまります。チョコレートは何個あるでしょう。

 

問題の内容を図にしてみましょう。以下のようになります。

 

ふたつの配り方を比較すると、

  • ひとり当たりに配った個数の差は2個
  • 残った個数の差は62個

となります。

ひとり当たりの差の2個が積み重なった結果、全体では62個の差になったということですね。

 

このことから、クラスの子供の人数は、

62÷2=31人

と求めることができます。

 

よって、チョコレートの数は、

31×4+1=125個

となります。

 

まずは、この基本的な考え方を身につけておきましょう。

人数を「そろえる」差集め算

次に、応用問題にチャレンジしてみましょう。

以下の例題を見てください。

例題2

クリスマス会で子供にあめを配ります。参加予定の子供に1人5個ずつ配ると5個あまる予定でした。しかし4人が欠席したため、1人6個ずつ配ったところ、4個あまりました。あめの数は何個でしょう。

 

今回も、問題の内容を図にすると、以下のようになります。

 

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。