学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/入試のポイント】算数の入試問題を解く戦略|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2023年11月03日 有賀隆夫

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

髭之教育会代表の有賀です。

入試は、決められた時間のなかで問題を解かなければなりません。今まで長い時間をかけて続けてきた努力の成果を、60分程度の時間ですべて表現しなければならない、ということです。

計算まちがい、問題の読みまちがい、時間配分のミスなど、さまざまな失敗の可能性が入試には潜んでいます。

実力をいかんなく発揮するために、テストは戦略的に取り組んでいきましょう

今回は「テストを受けるときの戦略の立て方」について説明します。

テストを解くときは、はじめに戦略を立てる

算数のテストを始めるときに、最初にすべきことは何でしょうか?

それは、「最初から最後まで問題をすべて見ること」です。

 

限られた時間で、最も効率良くテストに取り組むために、まずは、

  • 全部で何問あるのか?
  • 小問と大問はどれくらいの比率で出題されているか?
  • どのような問題が出ているか?

を把握する必要があります。

 

1問1問を細かく読まなくて大丈夫です。「何がどれだけ出題されているか」をざっくりと理解できれば良いでしょう。

特に、実際の入試問題では冊子形式になっている場合があります。その際、冊子の裏(背表紙)の問題を見落とすことが少なくありません。

実際にボクの教え子で、最後の問題の存在に気が付かず、気づいたときには時間がなくなっていたという子供がいます。

テスト開始の声を聞いたら、焦って始めるのではなく「落ち着いてテスト問題全部を見る」ようにすることをおすすめします。

解く順番を決める

一般的には、問題は「計算 → 小問 → 大問」の順番に並べられています。大手塾の模試もこの形式がほとんどです。

ですから、「一般的な形式ならば順番に解く」のがベーシックなやり方でしょう。

 

ですが、子供の特性によって解く順番を変えるのもひとつの方法です。特に「緊張しやすく、緊張から計算ミスをしがちな子供」は解く順番を変えることで、緊張がほぐれる場合があります。

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有賀隆夫

有賀隆夫

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髭之教育会代表。東京の大手進学塾で17年間指導。その後校舎責任者を経て独立しプロ家庭教師として15年間、小学生国語・算数、中学生国語・数学、高校生現代文を教える。現在は家庭教師センター髭之教育会代表として、難関校から塾に通わない中学受験まで幅広く個人指導をしている。「せっかくだから考えよう」と「絶対にあきらめない」が指導理念。学習指導の枠を越えて子どものメンタルサポート、学習スケジュール、志望校選定まで子どもと保護者とともに中学受験の総合プロデュースをおこなっている。