学習 連載 中学受験のツボ[国語編]

【小4国語/読解のポイント】逆接とは? 文章内での重要な役割を理解しよう|中学受験のツボ[国語編]

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2023年12月10日 住岡大輔

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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算数理科社会

こんにちは、NPS成田予備校の住岡です。

今回は、文章を読むうえで重要な役割を担っている「逆接」について紹介します。

「逆接」の重要性をしっかり理解しつつ、読解をするなかで見逃さないようにしていきたいですね。

それではいきましょう!

逆接とは

そもそも「逆接」とは、なんでしょうか?

「反対の意味を表す言葉」と理解している子も多いかもしれませんが、逆説は必ずしも”反対の意味“で使う言葉ではありません

 

まず、逆接を表す言葉としては「しかしけれど」などが挙げられますよね。

<例文>

1、私は理科が得意だ。しかし、国語は苦手だ。
2、このお菓子は甘いけれど、さっぱりしている。

上記の例文だけを見ると、1に関しては「得意なものと苦手なもの」という正反対の内容、2についても「甘さとさっぱり」という反対の内容だと理解してしまいます。

ただし逆接は、その意味の範囲がもっと広い言葉。単に「反対の意味」というだけでなく、実は「予想を裏切る」という要素も含んでいるのです。

<例文>

3、私はあなたのことが好きだ。しかし、別れましょう。

上記の例文では、私が相手のことを好きならば「いまの関係を続けたい」と誰もが予想するはず。にも関わらず、その予想を裏切って「別れる」という選択をしています。

この「予想の裏切り」こそが、逆接の本質です。

逆接の効果

筆者が、逆接をどのように使って文章を書いているか確認しましょう。

白象が、片脚床にあげたのだ。百姓どもはぎょっとした。それでも仕事が忙しいし、かかり合ってはひどいから、そっちを見ずに、やっぱり稲を扱いていた。

宮沢賢治「オツベルと象」(青空文庫)

 

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住岡大輔

住岡大輔

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NPS成田予備校講師。個別指導Axisで指導スキルを磨き、中学受験から大学受験までの国語・社会を担当。中学受験では偏差値30台の生徒から偏差値60台の生徒まで幅広く経験。現在は、NPS成田予備校にて国語・社会を中心に指導。国語は「必要のない言葉は文章にない」「文法を使って読んでいこう」をキーワードに、文章を忠実に読む細かな読解法を実践。生徒を第一に思った指導方針でとことん生徒に付き合っていく熱意も持ち合わせている。それぞれの生徒に合わせた指導法で成績アップ、志望校合格へ導いてきた。