【小5国語/読解のポイント】対比とは? 対比構造をつかむ2つの方法|中学受験のツボ[国語編]
こんにちは、NPS成田予備校の住岡です。
5年生もまもなく終わり、受験生の年に移りますね。
1年後には受験本番が待ち受けているので、早いうちに基礎固めを完了させましょう。
早めの準備が、中学受験ではカギをにぎります。今まで習ってきたことの復習や、苦手分野の補強を、この冬から春にかけておこなえると良いですね。
さて、今回のテーマは「対比」。
対比とは何か、どのような文章構造になっているかを解説したあと、どのように文章を読んでいけば良いかアドバイスします。
それではいきましょう!
対比とは
対比とは、同じジャンルのものを比べることを指す言葉。
たとえば「私はサッカーが得意だが、弟はサッカーが苦手だ」というのも対比ですね。
ほかにも、「一般論と筆者の主張」も対比です。
つまり対比には、比べることで内容を際立たせ、何についての内容かを明確化する役割があります。
文章を読み解くときは、何が対比になっているのか? を必ず押さえるようにしましょう。
対比は頻出の表現技法
どんな文章ジャンルであっても、対比は頻出です。
たとえば説明文では対比が多く使われ、それによって文章の内容がさらに深いものへとなっていきます。
物語文でも対比が使われることがあり、特に「情景や心情が変化する場面」で多く見られますね。
対比の例(物語文)
はじめは暗い気持ちだった登場人物が、あるきっかけによって明るい気持ちに変化する
文章構造……「暗い ↔ 明るい」の対比
対比の文章構造
説明文を例にとり、対比の文章構造を見ていきましょう。
<例文>
西洋文明では、キリスト教の考えが根付いており、神が人を創造したとされている。
そして、その人は自然を自らの意のままにコントロールすることが許されると考えられている。
だから、自然は人に支配されるものなのだ。
例えば、庭を見てみれば、左右対称の均整がとれた形をしており、水は噴水のように自然では見られない流れをつくる。
さらに、人が住む場所も森を開拓し、城壁に囲まれた都市を形成し、人はその人工的な構造物の中に限られる。
一方で、日本では、人と自然が共存関係にある。精神的には万物に神や魂が宿るとされ、「畏れ」という感覚がある。
里山のように、人の手を入れることはあるが、自然を活用する方法で、人と暮らしている。
人の住まう場所と自然とがグラデーションになっており、城壁のような明確な境界は存在しない。
庭についても、借景や枯山水などの日本庭園に代表されるとおり、ありのままの自然を移植する形を好む。
(筆者作成)
この例文は、大きな文章構造として「西洋 ↔ 日本」という対比になっています。
とじる
お気に入り機能は
会員の方のみご利用できます
会員登録のうえログインすると
お気に入り保存できるようになります。
お気に入りのコンテンツは、
マイページから確認できます