学習 連載 中学受験のツボ[国語編]

【小6国語/実践】韻文の問題を解いてみよう(発展編)|中学受験のツボ[国語編]

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2024年1月17日 松尾吉久

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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算数理科社会

こんにちは、松尾です。

今回は「発展編」として、韻文(詩)の問題を解くためのコツをお伝えします。

実際の問題を使いつつ解説していきますので、ぜひ一緒にチャレンジしてみてください。

「詩」の読みかた

詩の文章は解釈の余地が多く、深く意味を読みとろうとするといくら時間があっても足りません。

まずは「問題を解く」という意識が大切なため、最初はさっと言葉をなぞる程度で済ませ、問題を解きながら理解を深めるようにしましょう

すると、効率よく問題を解くことができますよ。

詩の問題

【本文】

むすこ

むすこの入学式に
参加してきた

1とおもっていたら
もう卒業式になっていた

かわいいな
りっぱだな

1とおもっていたら
もう成人式になっていた

式のあるたびにおもう
2もっとほめてあげられたらなあと

じぶんのことばで
むすこのその成長を

(筆者作成)

 

1、記述問題

<問1> 
傍線部1「とおもっていたら」が繰り返されていることで、強調されていることを答えなさい。

 

詩の問題はヒントとなる言葉がわかりにくいため、私は「連ごとに確認するように」と生徒にすすめています。

また、難易度が高い韻文を読解するには「言葉の知識」も必要です。

 

まずは、今回のふたつの傍線部1を連ごとに確認すると、両方とも「もう~~なっていた」という文が続いていることがわかります。

ここで、「もう」という言葉に注目しましょう。

「もう」は、ある動作が終わっていることを意味する言葉ですが、本文では、時間の経過の速さ・短さを表現していると考えられます。

 

そこで、今回の詩のなかで、筆者が速く・短く感じているものは何か? と考えてみます。

すると、傍線部1を含む連にある「卒業式」「成人式」や、最後の行にある“成長”という言葉から「子供の成長」が該当することがわかります。

<解答例>
子供の成長が速く、子供の成長を見守ることのできた期間が短かったこと。

 

2、記述問題

<問2>
傍線部2「もっとほめてあげられたらなあと」について、「~~たらなあ」という言い方をしているのはなぜか、答えなさい。

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松尾吉久

松尾吉久

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進学塾MIC代表。駿台池袋校、駿台シンガポール、LEC、MICなどの進学塾で20年間最難関クラスを担当指導。高校受験・中学受験で、開成、灘、首都圏早慶附属校に80名以上の合格者を出した実績を持つ。