学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/直前期のポイント】入試直前期には「得点力」の向上を意識しよう|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2024年1月14日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは。
株式会社ORA-Trioの杉本です。

 

入試本番を間近に控えたこの時期によく相談されるのが、

入試直前の時期には、どのような教材・どのような勉強のしかたで臨めば良いですか?

というものです。

 

正直なところ、これは難しいテーマです。

お子さんの性格やレベル帯、学習状況によっても、直前期の過ごし方のポイントは変わってくるからです。

 

「このように過ごせば良い」という、すべてのお子さんに合った方法はないと私は考えています。ただし、「ここを意識して学習方法を考えれば良い」というポイントはいくつかあります

今回はそのような、算数において直前期の勉強で特に気をつけてほしいポイント、実施してほしい学習方法について解説します。

入試直前期の算数学習のポイント

直前期の算数の勉強で心がけたいポイントは、4つあります。

  1. 一度解いたことのある問題の習得を徹底する
  2. 「新しい問題にチャレンジする」ことから離れ過ぎない
  3. 実戦の勘をにぶらせないようにする
  4. 時間配分を最適化する

それぞれ、順に詳しく見ていきましょう。

 

1、一度解いたことのある問題の習得を徹底する

この時期はまず「過去に解いたことのある問題の習得」をしっかりとおこなうのがおすすめです。

過去問や塾の演習教材などで間違えた問題について「今は解けるかな?」と確認してみましょう。

おそらく、苦戦する問題も多いと思います。そのような問題を改めて復習し、解けるようにしておきましょう。

 

新しい解法や考え方は、身につけてすぐにテストの場で活用するのは難しい場合も多いです。それに比べて、過去に一度解き、直しをした問題は、習得しやすい傾向があります

つまり、解いたことのある問題を再度確認し、完璧にしておくことで、残された時間でより効率良く得点力を上げられるのです。

 

テスト中に「これは一度やったことがある気がするが、どうするのだっただろう……」といった状態になってしまうのは、非常にもったいないことですよね。

新しい問題にチャレンジすることも大切です。ただし直前期は、まずは以下のふたつをしっかりと固めることを優先しましょう。

  • 理解しかけている内容
  • 一度理解はしたが記憶が薄れかけている内容

 

2、「新しい問題にチャレンジする」ことから離れ過ぎない

「1」でお話ししたことと反対の内容となりますが、難関校を志望する子の場合は「新しい問題にチャレンジする」ことから離れ過ぎないことも大切です。

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。