学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小4算数/学習のポイント】5年生へ向けて身につけておきたいこと|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2024年1月07日 有賀隆夫

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

髭之教育会代表の有賀です。

4年生として受験算数を学ぶ時間もあとわずかになりました。

5年生からはいよいよ本格的な学習内容になっていきます。4年生でつちかった基礎学力を活かして、5年生でより高度な問題に挑戦していってほしいと思います。

そのためには4年生でどのような学力が必要か?

今回は要注意な言葉を紹介しながら、4年生で身につけておきたい学力を説明します。

「この問題やり方知ってるよ」は、考えていない場合がある

僕は指導をするときに、子供が「この問題やり方知ってるよ」と言ったら、注意深く学力状況を確認するようにしています。

なぜなら、「本質的な理由は何もわからずに、暗記した式に当てはめているだけ」の場合があるからです。

 

4年生までの算数では、さほど複雑な問題はありません。公式のように当てはめるだけで答えが出るものも多いですね。

特に、大手進学塾の教材で「毎日の練習」として解くタイプのものは、公式化することが目的の場合もあります。

 

もちろん反復は大切です。

しかし、算数の本質は「問題文で表されている事がらの関係を読み取り、考えること」にあります。

決して「解法を暗記して真似すること」ではありません。

 

この「考える」という意識が成長していないときに、「知ってる」と表現する子供が多いようです。

これは頭の中が「覚える=勉強する」だけになっているからでしょう。

 

では、どのように勉強すれば良いのでしょうか?

方法はさまざまあります。子供のタイプによっても異なりますね。

ですが、どのような場合にも確実に効果的な方法がふたつあります。

  1. 問題文を音読させる
  2. 式に単位を付けさせる

 

1、問題文を音読させる

音読は、実際の試験ではおこなうことができません。

音読をする目的は「問題文を読ませるため」です。

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有賀隆夫

有賀隆夫

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髭之教育会代表。東京の大手進学塾で17年間指導。その後校舎責任者を経て独立しプロ家庭教師として15年間、小学生国語・算数、中学生国語・数学、高校生現代文を教える。現在は家庭教師センター髭之教育会代表として、難関校から塾に通わない中学受験まで幅広く個人指導をしている。「せっかくだから考えよう」と「絶対にあきらめない」が指導理念。学習指導の枠を越えて子どものメンタルサポート、学習スケジュール、志望校選定まで子どもと保護者とともに中学受験の総合プロデュースをおこなっている。