学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/規則性】ジュースを飲める本数は?|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2024年2月17日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは。
株式会社ORA-Trio杉本です。

今回のテーマは「規則性」です。

ジュースを買って「空き缶5本と、新しいジュース1本を交換できる」といった条件のついた売買の問題について解説します。

このタイプの問題は、「解けないわけではないけど、ミスしてしまった」という子が多い印象です。

特に気をつけたいのは、「このように解く」と決めておかない子です。やみくもに調べる癖がついてしまうと、ずっと苦手意識がついてしまうこともあります。

今回は「交換のある売買の問題」について、表を使ってミスを減らす解法を解説します。

決まった金額で、何本のジュースが飲めるか?

まずは、「特定の金額でジュースを何本得られるか」という問題です。

次の例題を見てください。

例題1

ある店では、びん入りのジュースを1本100円で売っています。飲んだあとの空きびんを4本持って行くと、新品のジュース1本と交換してくれます。

3000円使うと、全部で何本のジュースを飲むことができますか。

 

この問題はいくつかの解法が考えられます。

たとえば、以下の解法はいちばんわかりやすいかもしれません。

1、3000÷100=30より、最初にジュースは30本買える

2、その結果、30本の空きびんができる

3、30本の空きびんを交換すると 30÷4=7あまり2 より、7本のジュースが追加でもらえて、空きびんが2本あまる

4、その結果、追加でもらったジュースの空きびんを加えて、7+2=9本 となる

5、9÷4=2あまり1 より、さらに2本のジュースが追加でもらえて、空きびんが1本あまる。よって、飲めるジュースは全部で 30+7+2=39本 となる

 

ただし、この解法だと、より高度な応用問題に取り組むときに苦労する子もいます。

そこで、もうひとつ「表を使った解法」を紹介します。

表を使った解法

お金で購入したジュースの本数」と「実際に得られるジュースの本数」を表にしてみましょう。

上の行から順番に書いていくのがコツです。

このようにすると、(図の赤い矢印のところ)で「得られるジュースの本数」が2本増えることがわかります。

つまり、3行周期の規則性があるということです。これを利用するのです。

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。