【小5社会/日本の貿易】輸出入品や相手国はどのように変化した?|中学受験のツボ[社会編]
こんにちは、井上です。
輸入における「取引品目」や「相手国」のランキングは、毎年変動します。そのため6年生で受検する模試、あるいは入試直前期に明らかになる最新のデータには注意が必要です。
しかし、過去の「できごと・事件」によって、どのような「貿易の変化」が起きたか? については5年生でも理解し、覚えておく必要があります。
そこで今回は、中学入試に出題されやすい5つの項目に絞り、「できごと・事件」によって起きた「貿易の変化」を整理してお伝えします。
戦前と戦後の工業の変化
まずは、戦前(1930年代)と戦後(1940年代から1960年代)の工業の変化について。
資源に恵まれていない日本は、原材料を輸入して製品を輸出する「加工貿易」をおこなうことで、戦前・戦後にかけて国を発展させてきました。
■できごと・事件
【工業の中心】
<戦前> せんい工業 → <戦後> 重化学工業
■貿易の変化
【輸入品】
<戦前>せんい原料 → <戦後>石油・鉄鉱石
【輸出品】
<戦前>せんい品 → <戦後>機械・鉄鋼
戦後の高度経済成長期と石油危機
戦後の日本は、比較的安い労働力と、高い技術力を「重化学工業」に利用することで貿易上の利益を高め、世界2位の経済大国になりました(高度経済成長)。
ところが1973年の第4次中東戦争によって「石油危機」が起こり、原油の価格が高騰(こうとう)したことで高度経済成長は終わりをむかえます。
また、安い海外製品の“逆輸入”が増加したことで「加工貿易」が薄れていった結果、石油危機のあとは、輸入品・輸出品ともに製品の「機械類」が1位になりました。
■できごと・事件
【工業の中心】
石油危機前:石油化学工業・鉄鋼業(素材型産業)
石油危機後:機械工業(組立型産業)
■貿易の変化
【輸入品】
石油危機前……1位:石油 2位:機械類
石油危機後……1位:機械類 2位:石油
【輸出品】
石油危機前……1位:機械類 2位:鉄鋼
石油危機後……1位:機械類 2位:自動車
とじる
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