【小5理科/植物】根・茎・葉のつくり|中学受験のツボ[理科編]
こんにちは、倉石です。
今回は、植物の「根・茎・葉のつくり」を説明します。
つくりをただ単にひとつずつ覚えるのではなく、何のためのつくりなのか? も意識すると記憶に残りやすいですよ。
根のつくり
まずは、根の役割を説明します。
■根の役割
1、水や肥料を吸収する
→ 肥料を吸収していることも頭に入れておきましょう
2、植物のからだを支える
3、養分を蓄える(一部の植物のみ)
→ サツマイモ、ニンジン、ゴボウなど
※ジャガイモのうち、私たちが食べている部分は根ではなく「茎(地下茎)」です
根のつくりは、「双子葉植物」か「単子葉植物」かによって大きく2種類に分かれます。
双子葉植物の根は、太い根を中心として、そこから小さな根がたくさん枝分かれしています。
この太い根を「主根(しゅこん)」、小さい根を「側根(そっこん)」といいます。
単子葉植物の根は、同じくらいの太さの根が茎の付け根からたくさん出ています。
このような根を「ひげ根(ね)」といいます。
根の先端には、細胞が増えていく「成長点」という場所もあり、ここから根が伸びていきます。そして、その大事な成長点を「根(こん)かん」という細胞の壁が守っています。
さらに、根の先端には「根毛(こんもう)」という細かい根が多数あり、根の表面積を大きくすることで水分や肥料を効率よく吸収しています。
茎のつくり
茎に関しても、まずは役割から紹介していきます。
■茎の役割
1、葉や花などを支える
2、水や肥料、養分の通り道になる
3、養分を蓄える(一部の植物のみ)
→ ジャガイモ、サトイモ、ハスなど
茎には、次のふたつが通っています。
- 根から吸い上げられた水や肥料
- 葉でつくられた養分
根から吸い上げられた水や肥料は「道管(どうかん)」という管を通ります(“水道管”と覚えても良いですね)。
葉でつくられた養分は「師管(しかん)」という管を通ります。
そして、道管と師管が合わさったものを「維管束(いかんそく)」といいます。
根のつくりと同じように、茎のつくりにも「双子葉植物」と「単子葉植物」とで違いがあります。
まず、双子葉植物の維管束は輪のように並んでおり、道管と師管のあいだには「形成層(けいせいそう)」という“細胞を増やすつくり”もあります。
一方、単子葉植物の維管束は茎全体に散らばっており、形成層はありません。
なお、どちらのつくりも道管が内側に、師管が外側にあります。
葉のつくり
最後は、葉のつくりを説明します。
■葉の役割
1、光合成をおこなう
→ 太陽のエネルギーを利用し、水と二酸化炭素からでんぷんをつくる
2、気体の出し入れをおこなう
→ 葉の裏側に多くある「気孔(きこう)」でおこなわれ、酸素や二酸化炭素、水蒸気などの気体が出し入れされる
3、養分を蓄える(一部の植物のみ)
→ タマネギ、チューリップなど
葉に関しても、「双子葉植物」と「単子葉植物」とでつくりに違いが見られます。
具体的には、水や肥料、養分を茎で通してきた維管束は、枝分かれして葉にくると「葉脈(ようみゃく)」になりますが、この葉脈のつくりに違いがあります。
双子葉植物の葉脈は、中央の太い葉脈から何回か枝分かれし、網目のようなつくりになっています。
このような葉脈のつくりを「網状脈(もうじょうみゃく)」といいます。
一方、単子葉植物の葉脈は、いくつもの葉脈が平行に伸びています。
このような葉脈のつくりを「平行脈(へいこうみゃく)」といいます。
葉には、表側と裏側にも違いがあります。
表側は太陽の光が多く当たるため、葉緑体を含む細胞がすき間なく並んでいます。
一方、裏側は葉緑体が少ないかわりに、気体の出し入れをする気孔が多く存在します。
今回は、根・茎・葉について説明してきました。
まずはそれぞれの役割を理解したうえで、その役割を果たすために必要な“つくり”を学んでいきましょう。
※記事の内容は執筆時点のものです
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